コッホをベンチに追いやり、今季ここまでCSKA·センターバック陣で最もリーグ戦の出場試合数が多いのはフリスティアン·ペトロフ:Hristiyan Petrov【2002年6月24日生】の26試合。但し左サイドバックでのスタメンも含む。20歳の節目を迎えた22-23シーズンからレギュラーに定着。
’19年のU17から各年代の代表に名を連ね昨秋9月か始まったUEFA·U21欧州選手権予選ではブルガリアU21代表の主将を務めている。近年A代表はメジャー大会から遠ざかっているものの、この世代には中々期待が持てそうなヤング·ライオンズ。
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試合前に収めた笑顔のスリーショットは豪華なブルガリアA代表トリオ。FIFAワールド杯カタール大会予選にも出場したイヴァン·トゥリソフ:Ivan Turitsov【1999年7月18日生】(中央)はまた別の機会に詳しく。手前のスタニスラフショポフ·ショポフ:Stanislav Shopov【2002年2月23日生】と奥のペトロフは共にU21代表に欠かせない存在。2002年生まれのこの二人、実はソフィアではなくプロヴディフの出身。中学生年代からCSKAユースに加わったのはペトロフ。地元ボテフ·プロヴディフでは20試合以上出場して脚光を浴びたのが18歳のショポフ。2020年10月の移籍市場最終日にヘーレンフェーンから発表された新加入選手。三人の中に聞きなれないブルガリア人の名前があり、ちょっとしたサプライズ。感染者数増大のこの年10日間の隔離を経てオランダ入りしたショポフ。それが母国復帰は意外と早く感染症収束の22年にCSKAが獲得。
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昨年3月モンテネグロ、ハンガリーとのUEFA欧州選手権予選前、負傷等健康上の理由で二人ほど離脱を表明。その代役として白羽の矢が立ったのはCSKAのU21代表コンビ。これにはレッズサポーターも鼻が高い。
そして9月のU21欧州選手権予選グループD、イスラエルに1-0で勝利し、10月強豪ドイツをホームに迎え撃った重要な試合は、前回21年の同予選にも飛び級で出場しているショポフのゴールで先制。ところが怒涛の3ゴールで試合をひっくり返したのはカタールでの日本代表戦でも投入されたユスファ·ムココ:Youssoufa Moukoko【2004年11月20日生】。それにしても年齢詐欺偽証騒動はどうなったのか。アディショナルタイムのゴールで一点差に迫るのが精一杯だったヤング·ライオンズ。
崖っぷちに立たされた先月26日アウェー戦に個人的にも注目した理由はポーランド攻撃キーマンの二人。第15話のミハウ·カルボニック:Michał Karbownik【2001年3月13日生】(現ヴォルフスブルク)とレフ·ポズナンのフィリップ·マルヒウィンスキ:Filip Marchwiński【2002年1月10日】。16歳340日でのゴールはエクストラクラサ=国内一部リーグ史上最年少得点記録保持者だから無名の若者ではない。
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注視した東欧対決の結果は0-1でブルガリアに軍配。決勝ゴールをアシストしたショポフ、無失点に抑えたペトロフも主将の責務をキッチリ果たした。これで2位ポーランドとの勝ち点差を3としたから9月ホームでの再戦に望みを繋いだブルガリア。
CSKA加入後、「オランダよりも更にこのチームのトレーニングは厳しい。 戻ってきたことは後悔していない。何故ならばブルガリアで最高のチームでプレーしているのだから」とコメントしていた元ヘーレンフェーンのショポフ。
日本人フットボーラーで元SCヘーレンフェーンならば101試合出場の小林祐希:Yuki Kobayashi【1992年4月24日】。メノ·コッホは’19年からはベルギーのオイペンで2シーズンプレー。’20年1月25日23節はワースラント=ベフェレンとのアウェー戦はコッホの決勝弾でオイペンが0-1の勝利。この試合ベフェレンの背番号10小林とコッホは、時を同じくしてオランダからベルギーのクラブに移籍。前年も顔を合わせておりヘーレンフェーンのホームゲームでは1点ビハインドのNACブレダが残り10分でコーナーキックを獲得。コッホが頭であわせ同点に追いつきながらアディショナルタイムの失点で敗戦。しかし小林本人はブレダ戦ならば17節 (18年12月23日)の苦い経験が最も記憶に残っているかもしれない。一人退場者を出している状況で主審は小林に対して赤紙を提示。案の定後半逆転されての黒星ならば戦犯扱いも致し方無し。
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