Foot ball Drunker 〔97〕visiting 『 Štadión Antona Malatinského』 トルナヴァ / スロバキア

『ザ・ナイツ』の歌詞が幼い息子をスタジアムで抱き締めた二十年前の記憶を呼び起こす。彼が28歳の若さで自ら命を絶った事は腑に落ちない。翌19年の遺作収録の『freak』がこちら↓
 

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『上を向いて歩こう』のメロデイは、ティムが来日中偶然耳にしたらしいが、興味深いのは、人生の孤独や苦難などの障害を乗り越える《力》の源は思い出にあるとティムが書いたメッセージ性の強い歌詞と永六輔:Rokuske Ei【1933年4月10日生-2016年7月7日没】さんの歌詞からは類似性が感じられる。『上を向いて歩こう』には薄っぺらい失恋ソングでは収まらない前を向かせる力強さがある。孤独と己の無力さ、情けなさに打ち拉がれた夜は、迷惑にならないように幹線道路の歩道を歩きながら大声で歌ったのがおよそ四十年前。ただ何が辛かったのかは記憶の欠片もないから笑える。[第97話了]


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⏹️写真/テキスト:横澤悦孝 ⏹️モデル:花園ななせ