リグーリアの港町で遭遇したのは丸焼きにされた豚
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「フィレンツェで最も美しいのはマクドナルドです。」の迷言を残したのは、ポップアートの巨匠 アンディ·ウォーホル:Andrew Warhola【1928年8月6日生-1987年2月22日没】。
トリノからフィレンツェに向かう列車の窓から海岸線を眺めてもビーチを目にするのは稀で、断崖絶壁ばかり。
都市国家時代から紡いだ歴史が、各地域の社会文化の違いを色濃く残すイタリアで、屈指のリゾート地として知られるリグーリア州。
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10月に入ると『サグラ』と呼ばれる収穫祭が至る所で開催される。古代ローマ時代から収穫祭に欠かせない料理として愛されているのが豚の丸焼きポルケッタ。今ではロマーニャやヴェネトだけでなくイタリア各地で食べられるが、初めて目にしたのはラ·
スペツィアの屋台。横たわるのは骨と脚を除いても大きな肢体、見慣れていない首から上は些かグロテスクに感じるのは日本人だけか。鯛の尾頭付き同様、胴体と頭がつながっていてこそ御目出度い。
先月25日のカラバオ·カップ=EFL杯の決勝は、リヴァプールが延長戦の末チェルシーを下しての戴冠。プレミアリーグの順位が如実に反映した結果に。
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ローマ電撃解任され、現在は浪人中のジョゼ·モウリーニョ:José Mourinho【1963年1月26日生】氏。前節2日のプレミアリーグ、懐かしい名前をチャントで唱えたのはチェルシーサポーター。腐っても鯛 老いてもジョゼと言ったら失礼か。
第105話はスペツィア·カルチョ(Spezia Calcio)の本拠地スタディオ·アルベルト·ピッコ。Stampa=プレス席に腰を降ろしたのは2016年第11節10月24日。
本拠地で2位チッタデラを迎え撃つスぺツィアとのポイント差は僅か2。直接対決で勝利すれば暫定ではあるがその時点でスペツィアが2位へ。セリエA昇格も夢ではないとピッコのゴール裏スタンドに詰めかけたイーグルスファン·サポーター達。
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その国のフットボールの特徴は外国人が多数のトップリーグよりも二部のほうが色濃くて当然。カルチョは緻密な組織守備で現代風カテナチオに傾いてはいるが、突出しているとは言い難い。
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