52〗Sóstói Stadion / セーケシュフェヘールヴァール

芳醇で独特の味わい コスパ最高のハンガリ-ワイン

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ハンガリー第三の都市、ミシュコルツの東トカイはワインの名産地。蜜のような甘さの貴腐ワインで知られるが、フルミントなど辛口の白ワインも美味。空けたボトルの数は二桁にも満たないからお薦めするのも些か烏滸がましいのだが、エルドベニヤ村のワイナリーでつくられたカラーディ·ベルガーは記憶に残っている銘柄。葡萄の品種は同じでも貴腐菌が付着しておらず製法も異なるサモロドニの辛口サーラズ。自分の舌には貴腐よりもこちらが合っていた。ワイナリ-の中にアパ-トメントがあり、村の南にはサッカ-グラウンドもある。
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日本のバッテリ-メ-カ-、GSユアサがハンガリーに進出したのは2017年。ミシュコルツ市で海外初となるリチウムイオンバッテリー生産を2019年10月から開始している。
ミシュコルツ出身のフットボ-ラ-で名が売れているのは、フスティ·サボルチ:Huszti Szabolcs【1983年4月18日生】。独仏に加えロシアのゼニトサンクトペテルブルクや中国の長春亜泰でもプレ-した国際派。2020年に現役引退時は母国のフェヘールヴァール所属だった。この’19年に改名したフェヘールヴァールの名前よりも電気製品メーカーの企業名=クラブ名のヴィデオトンSCのほうがよく知られている。
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ハンガリ-版PSV 親会社は大手電子機器メ-カ-

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例えばオランダのPSVアイントホーフェンにしてもオブラートに包んでフィリップスFCとは名乗らない。企業名そのまんまのド真ん中ストレ-トなネ-ミングは非常に珍しかった。
同社は電子機器受託生産サービス、電子機器製造サービスのプロバイダー。ハンガリー民間所有の産業グループでは同国最大の規模を誇る。セーケシュフェヘールヴァールに本社を置き、財政的に非常に安定している優良企業。ハンガリーに九か所、またブルガリアと2009年から稼働したウクライナの製造工場もあったのだが果たして今は。
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近年業界全体がヨーロッパを離れ、主に中国などの極東に流出している中、パンデミック以降売上高がわずかに減少したことはあっても欧州の経済状況を考慮すれば充分に好調をキ-プしている。ヴィデオトン社の従業員数は過去十年間ほとんど変わっておらず今年度も売上高が減少する可能性があるものの共同最高経営責任者(CEO)のオットー·シンコ:Otto Sinko【1958年1月19日生】氏は人員削減を行う予定はないと明言している。
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欧州の舞台に現れた東欧からの伏兵

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第51話はMOLアレーナ·ショーシュトースタディオン。2018年にセーケシュフェヘールヴァール:Székesfehérvárに建てられた。スタジアム内の博物館に展示されたコレクションの数々がクラブ史を語り継ぐ。’18年はUEFAチャンピオンズリーグ:CL予選ではルドゴレツ、マルメと強豪を退けて勝ち上がりプレ-オフでAEKアテネと対戦。後一歩のところで本選出場を逃している。
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