Foot ball Drunker 〔75〕visiting 『Signal Iduna Park』ドルトムント/ドイツ

ボルシア·ドルトムントの試合で一番記憶に残るのは、やはり2012-13シーズンUEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝のブンデスクラブによる頂上決戦か。決勝の舞台はロンドンにある聖地ニューウェンブリー。17年前にオールドウェンブリーでドイツが欧州王者に輝いた際「なんでドイツやねん!? 」と嫉妬し屈辱を味わった記憶がロンドンのファンには蘇ったか。ドイツ語が並ぶ紙面ではあるがウィーンのタブロイド紙。


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オーストリアの都に滞在中、前半を駅に設置されたモニター、後半は宿泊先の食堂のモニターでロンドンからの映像を楽しむ。TV観戦とはいえ眠い目を擦りながらの日本に比べればかなりマシ。興奮して机をたたき叫んでいるのは間違いなくドイツ人旅行者。

それにしても’97年のファイアジンガに続いてこの日はダヴィド·アラバ:David Alaba【1992年6月24日生】が累積警告で不在。オーストリアのファンからしてみれば「またかぁ!?ふざけんとんのかぁ!」と嘆きたくなる気持ちもわかる。
ちなみに英国人もオーストリア人も関西弁は使わない。


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’97年のミュンヘン決戦を堪能するうえで忘れてはいけないのが’93年のUEFA杯決勝。5月5日ジグナル·イドゥナ·パルクでの初戦を落とした時点でユヴェントスの戴冠はほぼ決まった。
第二戦ではアンドレアス·メラー:Andreas Möller【1967年9月2日生】が3点目を決めている。そのメラーが母国に戻り雪辱に導くとは良くできたストーリー。


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『恋は舞い降りた』を鑑賞して名作·駄作を論じるのは個人の自由。所詮好みの問題で、うどんとそばのどちらが美味いかなど、優劣はつかないし意味もない。この邦画を97年のNo.1に推し、素直に感動できたのは監督が長谷川康夫:Yasuo Hasegawa【1953年6月12日生】であることが大きい。’92年から映画の脚本家、監督として名を馳せるが、『つかこうへい正伝 1968-1982』を新潮文庫より2020年に発刊。『蒲田行進曲』のヤスのモデルこそ長谷川監督。
つかこうへい:Kōhei Tsuka【1948年4月24日生-2010年7月10日没】原作 脚本の『蒲田』が公開された1982年は筆者17歳。今春スカパーが放送にあたり記念特番 小夏×銀ちゃん×ヤスの同窓会も企画してくれた。申し訳ないが、これから次世代の監督・俳優がどれだけ頑張ってもこの作品を越える邦画作品はつくれないと断言できる。


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マルセル·ザビッツァー:Marcel Sabitzer【1994年3月17日生】獲得に30億円を費やしたボルシア·ドルトムント。
このオーストリア代表ミッドフィールダーを初めて観たのは2015年のウィーン 。下写真:ユニフォームをおねだりしていた高校生の彼女が母親になっていても不思議ではない歳月が過ぎた。