Foot ball Drunker〔162〕visiting 『Rhein-Neckar-Arena』ジンスハイム / ドイツ

ラングニック率いるオーストリア代表のEURO2024。初戦フランスに黒星を喫し後がない状況でのポ-ランド戦。1-1で前半を終了すると布陣を変更。守備的ミッドフィールダーのグリリチュに変えて、右のウインガ-パトリック·ヴィマー:Patrick Wimmer【2001年5月30日生】がピッチに入る。右サイドの19番クリストフ·バウムガルトナー:Christoph Baumgartner【1999年8月1日】がトップ下にスライド、20番のコンラード·ライマー:Konrad Laimer【1997年5月27日生】が一列下がってボランチのポジションに。


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また左サイドも先制点をアシストしたべテランのフィリップ·ムウェネ:Phillipp Mwene【1994年1月29日生】からより攻撃的な若手のアレクサンダー·プラス:Alexander Prass【2001年5月26日】への交代。このセットはフランス戦と同じでも早い時間での判断。僅か2分のフランス戦に比べ、27分間のプレ-を許されたプラスがグラウンダーのパスを供給。囮役のマルコ·アルナウトヴィッチ:Marko Arnautović【1989年4月19日生】が創ったスペースを使ってバウムガルトナーが殊勲の勝ち越しゴールを決めている。
昨夏RBライプツィヒへと移籍する前は2017年に母国を離れホッフェンハイムのユ-スに移籍して19年5月のブレーメン戦でトップ
リーグデビュ-を果たしたのがバウムガルトナー。  

渋く仕事をこなしたアルナウトヴィッチは、イングランドで六年揉まれイタリアで四年目のシ-ズンを迎える。その前はブンデスリーガでもはプレ-しており在籍していたのがブレーメンだった。下写真はストーク·シティFC時代に撮影。


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グループD最終戦は6月25日ベルリンでのオランダ戦。結論から言えばラングニックの用兵術はあまりに見事で舌を巻くしかない。この日スタメン抜擢のプラスは、開始6分先制点を演出。アルナウトヴィッチからのボ-ルをグランダーで折り返すとオウンゴ-ル。

後半開始直後に追いつかれると、14分プラスのスルーパスに反応したグリリッチュがクロスで勝ち越し弾をアシスト。ポ-ランド戦は前半でベンチに下げられたグリリッチュのスタメン起用。ラングニックの期待に応えたグリリッチュも素晴らしい。
再び同点に追い付かれるとこの日途中出場のバウムガルトナーが決勝点をアシスト。オランダ伝統と誇りのポゼッションスタイルに対してラングニック直伝ハイプレスを駆使してのトラジション勝負の土俵に持ち込んだ時点で勝敗は決していたか。


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注目された高性能レフティの動向はホッフェンハイムへの移籍が8月5日に成立。既に一昨日のDFBポカール1回戦ヴュルツブルガー·キッカーズ戦にスタメン出場したブラス。先輩グリリッチュの存在も頼もしく、ブンデスリーガでの飛躍は疑うべくもないだろう。[第162話了]


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⏹️写真/テキスト:横澤悦孝 ⏹️モデル:久留実《Culumi》