駅近の公園で見かけた授業風景
イマーヌエル=カント公園では、ボールを蹴る少年達の輪に混ぜてもらった。右から二人目の少年はMSVのレプリカ姿。高校生年代だけでなく、男女入り混じってボールを蹴ってはしゃぐ中学生も。課外授業なのか教員の言葉に耳を傾ける小学生達の振る舞いからも、教育水準は高さの一端が垣間見れる。
◆◆◆◆◆
経済だけでなく、文化芸術面も2010年の欧州文化首都に選ばれ活性の兆し。かつての工場を文化施設として再生するプロジェクトが始動する。それ以前となると1993年に完成したファウンテン・ライフセイバー(上写真)。
◆◆◆◆◆
スイスの巨匠ジャン・ティンゲリー:Jean Tinguely【1925年5月22日-1991年8月30】】作の黒い立体に、ニキ・ド・サンファル:Niki de Saint Phalle1【1930年10月29日-2002年5月21日】の色鮮やかな作品を乗せた夫婦合作。それにしてもファッション・モデル時代のサファールは美しい。カバー写真のコピーは19歳。1949年のLIFE誌表紙。
◆◆◆◆◆
華やかな中心街と北部で感じた都市内格差
今回は、貧乏人の筆者が泊まった市内北部の写真で締める。80年代から外国人移民が増えたらしく、トルコ系の目鼻立ちが目をひく。
カイザーヴィルヘルム通り周辺から中心街までの道のりは、およそ10キロ。靴底を刷り減らしながら眺めた街並からは80年代に落ちた暗い影を、未だ感じずにはいられない。
何もデュイスブルクに限ったことではない。観光客の目に触れることは、おそらくないと思われる地域住民の日常にこそ、日本とは異なる文化の色合いが見え隠れするのは。[第17話了]
■写真/テキスト:横澤悦孝 ■モデル/花園ななせ