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ところで以前から指摘されていたとおりUEFAカントリーランキングが必ずしもその自国リーグのレベルを表しているとは限らない。UEFAコンペティションに出場する上位のクラブだけが頑張ればランキングは上がるから中堅·クラブは蚊帳の外。一方Optaのパワーランキングではリーグすべてのクラブが査定対象になる。結果、オランダやポルトガルの一部よりも英国二部のEFLチャンピオンシップが上位になるのは至極当然。別に自国だからと贔屓しているわけではない。
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写真は七年前にブレントフォード取材時。この頃からチャンピオンシップのレベルが高いとは思っていたが、ESCプレーヤー枠が(クラブによっては)最大四選手まで獲得できるようになった)現在は、伊独日仏リーグの二部やエールディビジ、プリメイラ、更に中堅国の一部中位~下位クラブではEFLチャンピオンシップには歯が立たない。上位から下位まで実力差の少ないリーグと言える。
撮影した斉藤光毅:Koki Saito【2001年8月10日生】の雄姿は2023年6月UEFAカンファレンスリーグ出場権を賭けたトヴェンテ戦。このレベルであれば英国二部レベル相手でも辛うじて勝負できるだろうか。
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一昔前ならオランダ一部から英二部移籍では栄転ではなく左遷のように見えなくもないが、今やDAZNで日本のお茶の間(死語)でもチャンピオンシップを観戦できる時代。斉藤がQPRでプレーする現状には疑問も異論もないだろう。今夏八人もの日本人が移籍したEFLチャンピオンシップ。群雄割拠する戦場で揉まれ、是非とも日本代表に新たな風を吹かせていただきたい。今回のキーワードは地下鉄の駅。そこでみなとみらい駅のホームで撮影したカバー写真もQPRっぽい紺色の背景。ロンドンは再来月予定する訪問が二年半ぶりとなるが、横浜みなとらい地区のクイーンズ·パーク周辺ならばほぼ毎月出没している。
Jリーグ開幕する以前、等々力といえば都民は東京·世田谷区を頭に浮かべたはずが今ではスタジアムのある川崎市中原区が全国的に知られている。フロンターレがJに昇格した頃は当時住んでいた浦安から三歳の息子を連れて足を運んだものである。「東西線浦安駅から西船橋と東陽町のどっちが東?」と聞くと方向音痴の家内は「東陽町!東の字が入ってるから。」と断言した。
・・・・確かに間違ってはいない気がしなくもない。[第174話了]
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⏹️写真/テキスト:横澤悦孝 ⏹️モデル:谷内田結唯