グールプGで、共にここまで無敗、好カードである。
選出されたメンバーを見ると、イタリアは国内外のクラブからバランスよくメンバーを選び、145キャップのブッフォンがいるのものの、今度のユーロや次のワールドカップに向けフレッシュな面々であると言ってもよさそうである。
一方クロアチアはモドリッチ、マンジュキッチなど手堅い印象を与えるイレブンだ。
ところで驚くことにイタリアはクロアチアには一度も勝っていない。
舞台はサンシーロ、いつものリーグ戦よりもたくさんのお客さんが集まっている。
イタリアとしてはぜひ初勝利をもぎ取りたいところだ。
ピッチは雨上がりで、ボールは重い。
どちらも慎重で、それぞれチャンスを伺うか作戦に出ると思った。
しかし11分にイタリア、カントレーバがザザから入ってきたクロスに反応し代表初ゴールを決める。
しかし今度は15分ペリシッチが左側からシュート、イタリアディフェンダーの壁をすり抜け、ブッフォンの脇の下を通過した。
しかしこの後試合は膠着状態。27分にモドリッチが負傷交代するアクシデントがあったが、ボールの支配はややクロアチアが上回り、前半は拮抗した状態で1−1で終わった。
後半に入ってもクロアチアがボールを回し、イタリアが奪ってカウンターを狙う図式がずっと続く。
しかし70分を前にしてクロアチアの運動量ががくっと落ちる。
それと同時にイタリアが猛攻に出る。
ついにイタリアが勝利をおさめることが出来るのだろうか。
ところがイタリアが反撃しているさなか、クロアチアサポータが陣取る観客席から発煙筒が投げ込まれた。
しかもひとつふたつではなく次々と投げ込まれ、とてもサッカーを行える状況ではなかった。
主審は75分に中断を指示、選手たちをピッチの外に出した。
観客席でも次々火が上がり更に危険な状態に
警官隊が発煙筒を投げ込んだ連中の抑えこみのために客席に流れ込み追い出しを始めた。
中断は15分ほど続いた。
選手は複雑な表情をしていた。