123〗Estadio Metropolitano / マドリード


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ワンダグループが手掛ける商業施設やホテル、リゾート等の不動産開発において、来客の動線分析や省エネ管理のスマート化などファーウェイのICTソリューションを活用しているから長年に渡り良好なビジネスパートナーシップを保っている。そのファーウェイの技術が新疆ウイグル自治区のイスラム教徒監視に関与しているという報道された。ファーウェイと顔認識企業Megviiは、カメラネットワーク上で人物の年齢、性別、人種(漢民族かウイグル族か)を判別する顔認識ソフトウェアをテストした。新疆ウイグル自治区における監視体制の一環として、特定のウイグル人を自動的に追跡/識別するために開発された技術である。報道されると、人種識別していない、開発していない、と弁明や修正を施した。
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人権問題で広告契約を破棄した勇気ある決断 中国版ウイイレから消されたのはあのひと

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実際のところファーウェイの顔認識技術が弾圧に使われているのか、中国国内の事情だから深い霧の中。2020年12月バルセロナ所属となっていたグリーズマンは、SNSにて「私は中国のウイグル人に対する弾圧に関与している疑いがあるファーウェイとの提携を即座に打ち切る」と強い意思を示した。黒か白かではなく疑いがある時点でグレーはNG。世界トップレベルのアスリートが人権問題で企業との広告契約を破棄するのは極めて異例。ウイグル問題に対する懸念を重く受け止めた結果の決断を下した。
2019年にアーセナル所属のメストエジル:Mesut Özil【1988年10月15日生】は、ウイグル人を「迫害に抵抗する戦士」と称え沈黙を守る人々を批判した。中国はこれに激怒し、国営テレビ放送予定からアーセナルの試合のみ外す報復に出る。エジル個人はコナミが制作/販売する『ウイニングイレブン』の中国版ゲームから削除するよう手を回している。
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さて今回書きたいのは、グリーズマン擁護でもなければコナミのアンバサダー契約解除を批判したいわけでもない。今更ではあるが検証すると①ホテルスタッフに対する侮辱行為②その行為を携帯電話で動画撮影③その動画を公開④デンぺレの①~③の行為を笑顔で黙認した。以上がグリーズマンの罪状である。デンペレに関しては①で差別的要素もあるがグリーズマンに関して考えていたら、イタリアでの出来事を思い出した。ウェイトレスに声をかけても無視され、無表情でビアグラスをドンと置かれた際に泡が飛び散って服の袖が汚れた。日本なら一言文句も言いたくなるがイタリア語が話せるわけでもないので黙認。きっと東洋人が嫌いでこれも差別の一環だろうと。ところが数日後彼女がクビになっていたことを友人から聞かされる。誰に対しても接客態度が悪いのでオーナ-の怒りを買ったのが真相だった。人間として当たり前のモラルとマナー、そしてプロ意識の欠落だったのである。つまり差別ではなかったのだ。
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グリーズマンは日本の友人達に謝罪したのは年長者でありながらデンペレの愚行を咎めなかった事への反省である。しかし人種差別だとは思っていないだろうし筆者も賛同する。例えるならば器物破損の罪を犯したところ、破損した器物の破片で怪我をしたから傷害罪で訴えてやろうとする輩、半年前の恨みを晴らそうとする輩が現れたのであれば反論もしたくなる。
グリーズマンがファ-ウェイとの契約破棄に対して中国機関紙は”西側のレッテル貼り”と糾弾し、アメリカのファ-ウェイに対しての政治的迫害に加担する行為として悪者扱いした。そして「フランスにはこんな先進的な企業は存在しない」と論点のずれたコメントを恥ずかしげもなく報じている。事実関係は兎も角少なくともグリーズマンが悪意を感じた「とある人々」は韓国人でも、ましてや日本人でもなかったのは間違いない。
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最後の写真はポルトからマドリードに移動した着陸時。見下ろせば街全体が温かいテラコッタ色に覆われている。
スパニッシュ建築の住宅や建物は南欧らしい赤褐色の屋根瓦と白い漆喰壁を組み合わせたコントラストが美しい。もしもこの深みのある落ち着いたオレンジの街並が太陽光パネルが敷く詰められて真っ黒に変貌しているFUTUREはあまり想像したくない。〖第百二十三話了〗
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