これからスリランカに行ってどうにかプロになる!日本代表になる!と鼻息を荒くしていた時、プラチナ世代が話題になっていた時には一切名前上がってなかった武藤選手が彗星のように現れ、日本代表でデビューしゴールを決め、Jでスターダムの階段を登っていました。
プロでもない僕は、友人と地元のスポーツバーで、彼のデビュー戦をファンのように眺めていました。
ネイマール、ゲッツェ、ハメス・ロドリゲス・・・彼らもまた同世代であります。世界のトップドリブラーも、ワールドカップのファイナルゴーラーも、レアルの10番も同い年です。
常に彼らとは差がありました。同じ1992年に生まれ、きっとだいたい同じぐらいボールに触れて、同じように学校に通って、同じようにご飯を食べてきたはずです。にも関わらず、月とスッポンのような差が常に存在してきました。
彼らのことは、今は意識していません。
意識するのは自分のことだけで十分だと思っていて、人と比べなくなった時から少しずつ立つステージが上がっていっているのを実感してるので、これからも誰かと自分を比較してあーだこーだはあまり考えない予定です。
とはいえ、やっぱりたまに考える。彼らとの距離感は縮まっているのか。
今日のようにロングインタビューなんかを読んだ日には、とてもとても考える。宮市くんがロシツキーから何かを学び、本田選手と電話して助言を受けている頃、一体俺は何をしているのか。そう思う。
情けない、ダサい、しょぼい、クソ、下手、辞めた方がいい、諦めた方がいい。
そんなことも一瞬頭をよぎる。
だけど、多分俺と彼らの距離は少しだけ縮まっている。まだまだ地平線上に見えない程度の遠さだけど。
少なくとも、学校の教室から新聞を読んでいた頃や、何がしたいのかわからなかった高校生時代とか、スタジアムのアルバイトで活躍を横目に眺めていた頃とか、怪我していた頃とか、プロでもなかったただのニートだった頃とか、そんな時に比べたら少しだけ。