Foot ball Drunker〔177〕visiting『BSFZ-Arena』マリア·エンツァースドルフ / オ-ストリア

ウィーンの森の片隅に 公国起源の地 

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UEFAネーションズリーグ2024-25は一昨(五)日に初戦が各地で行われ、グループDのサンマリノ代表がリヒテンシュタイン代表と対戦。1-0でサンマリノが勝利した。サンマリノの人口三万四千人に対してリヒテンシュタイン三万九千。ロンドンの整地ウェンブリー・スタジアムなら両国国民すべてが腰を降ろしてもお釣りがくる。

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リヒテンシュタイン公国は訪問したことのない数少ないシェンゲン協定加盟国。(※EUは非加盟)。家名が国名になっている国など他に聞いたこともない。リヒテンシュタイン城ならば、シュツットガルトから南に車で1時間の距離。断崖絶壁の上に築かれた妖精の城は、宮崎駿:Hayao Miyazaki【1941年1月5日生】監督/脚本『ルパン三世 カリオストロの城』のモデルとして知られる。

しかし今回の話の舞台は、もうひとつのリヒテンシュタイン城があるオーストリア南部のマリア·エンツァースドルフ。ウィーンの森の端に位置する城は、公国の統治者であるリヒテンシュタイン家の居城。公国起源の地と称されるのも納得できる。現在もこの城を所有している元首ハンス·アダム2世:Hans Adam II【1945年2月14日生】は三人の息子と一人の娘にマリアと名付けているのだが欧州で男性のマリアさんは然程珍しくもない。


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第177話はFCアドミラ·ヴァッカー·メードリングの本拠地BSFZアレーナ。先ずは共にウィ-ンのクラブであるアドミラとヴァッカー、更に1997年にはVfBメードリングと合併を繰り返した結果現在の長い名前に。

2015-16シーズンを四位で終えたアドミラはUEFAヨーロッパリーグの予選の出場権を獲得した事もある。四強の一角崩して割り込む快挙を成し遂げた。


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2021-22シーズンに降格。財政規模的を鑑みるならば二部も妥当な小クラブが、かつてナショナルチ-ムのエ-スストライカ-を輩出したのは十五年前。エルヴィン·ホッファー:Erwin Hoffer【1987年4月14日生】は2002年からアドミラのユ-スに所属し、’04年に17歳で同クラブ(当時はオーストリア·ブンデスリーガ)でのプロデビューを果たす。20歳でA代表に初招集されると自国開催のUEFA欧州選手権:EURO2008のドイツ戦にもフル出場、翌09年のワールド杯欧州予選ルーマニア戦は、先制を許すもののホッファーの連続ゴ-ルで逆転勝利。アドミラからラピドを経てセリエAのSSCナポリ移籍がオーストリア史上最高額と報じられたのはその三ヶ月後。

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写真は2018年ベールスホットVA在籍時に撮影。’19年にベルギ-から母国に帰還。古巣アドミラで二シーズンを過ごしスパイクを脱いだのは21年。ちなみに今回のカバー、解る人には解ると思ったが多分誰にもわからない。ホッファーを取り上げたのでシェッファーホッファー:Schofferhofer 。マインツで創業して、現在はラーデベルガーグループのビディングがフランクフルトで製造している。ホッファーも2010-11年シーズンはアイントラハト・フランクフルトでプレーしていた。

ウィーンから南方向へ約10キロメートル行くとマリア·エンツァースドルフ駅。スタジアムまではホームで撮影した写真に照明塔が写る程の距離。ウィーンの二大クラブから戦力外を通告、行き場を失ったプレーヤーの受け皿となるのがアドミラ。