華やかなりし頃の香港に 危機一髪+一発逆転
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民主化を叫ぶ若者達と警察が激しく衝突したのは2019年の香港。香港国家安全維持法施行後は、中国化を拒む約五十万人の香港人が海外へ逃れ、変わりに海外からの移住者を招き入れるはずが急増したのは中国本土から転居した新香港人達。最後に深圳·香港を訪問したのは二十年前だから随分様変わりしている事だろう。
ハリウッドから凱旋帰国したブルース·リー:Bruce Lee【1940年11月27日生-1973年7月20日没】の記念すべき香港映画初主演作『ドラゴン危機一発』。日本での公開は『燃えよドラゴン』の後、’74年だったから順番は逆に。ちなみにこの危機一発、中国の思想家·韓愈の言葉《危機一髪》と《一発逆転》を組み合わせた造語であって誤字ではないと思われる。欧州を旅していて怖い目にはあっても生命の危機までは感じたことはない。金やモノを奪って得にはなってもこんな東洋人の命奪ったところで一文の得にもならないのだから。危機一髪=肝を冷やした出来事で思い出されるのは、旅券や財布の盗難紛失 航空機のフライトキャンセルなどだろうか。一応一通りは経験してるつもり。意外なところでは犬に噛まれて怪我さた経験が何度かある。日本で大型犬をみる機会は少ない。ワクチン接種していると思われる飼い犬なので問題ないと言ったら医療関係で働く方から叱られそう。
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プラハで一眼レフのバッテリーチャジャーを紛失した事がある。スタジアムで写真を撮影するのが目的の旅だから、この時ばかりは洒落にならないと焦った。日本に居たならば迷わず秋葉原へと向かうがここはチェコ。とりあえず市内で最大の中古カメラ販売店に行くが、こんな古い機種の付属品など在庫があるはずもない。翌日にはスロヴァキア、ハンガリーの小都市を周る日程を組んでいるから今日中にプラハでこの難題をクリアしなければならない。絶対絶命の危機に、店主が「ここに行ってみなされ」と地図をメールしくれた。
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プラハで間一髪 豪州製品に救われる
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街の中心からやや離れた所に個人商店と思われる小規模の店舗。実はここバッテリー専門店。日本でもモバイルバッテリー専門店はあるかも知れないが、草刈り機用などありとあらゆるタイプのバッテリーを取り扱っている。カメラから取り出しこれを充電したいのだと拝む。するとイメージしていたキャノンの純正品ではなく、チェコ製もしくは欧州他国製と思われる充電器。バッテリーをはめ込むと何とランプが点灯したから感激して購入できたのだから、この体験こそ危機一髪と振り返る。ちなみにこの製品名はエネチャージャーDCC1。製造メーカーは何と豪州のMaster instruments社。おそらくこの構造からしてメーカーや機種に関係なく対応できる優れものではなかろうか。勿論日本国内の販売業者で扱っている所はない。
世界で初めてリチウムイオン·バッテリーなる商品が発売されたのは1992年。ソニーが自社のハンディカムのオプションパ-ツとして世に送り出した。携帯電話のデジタル化が進む’90年代後半は日本でも普及が一気に加速したのだが香港がイギリスから中国に返還されて二年後の’99年にアンプレックステクノロジー:ATL社が誕生する。二千年代半ばベンチャーキャピタルの資金が途絶える危機的状況に。創業者のひとりがかつてTDKグループの磁気ヘッドメーカーのエンジニアだった縁もあって、一億ドルで全株式を日本企業に売却し生き延びる。この買収はギャンブルにも思えたが、TDKにすればバッテリービジネスで過去二度の敗北を味わっていただけに、結果三度目の正直で勝利を掴み取る投資となった。
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中国製ワクチンでも納得したハンガリ-国民
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下の写真は、ブダペストのアジアン·マーケット。ハンガリーに限らず世界各国行き先々で見かけるのが中国人のコミュニティ。華僑および華人は推定六千万人以上世界で暮らしているらしい。日本の人口の約半分と考えると些か寒気すら感じる。
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