16日、イングリッシュ・プレミアリーグが遂に開幕。マンチェスターユナイテッドは、本拠地オールド・トラフォードでスォンジー・シティを迎え撃った。ファン・ハール体制の初戦ということもあり、勝ちたかった、いや勝たねばならなかった試合を、まさかの1-2で落とすという波乱の幕開けで飾ってしまった。
開幕前、リバプールの監督であるブレンダン・ロジャーズはこう語っていた。
『EPLは他のリーグとは一線を画する。どのクラブも侮れないし、甘く見たら痛い目にあう。くれぐれも気をつけた方がいい』と。名将であるファン・ハールですら、その例外ではなかった。
ここまでの練習試合や親善試合では好調さを見せていたマンユナイテッドだったが、負傷や調整不足から主力の一部を欠き、若手の抜擢などで開幕に望んだが、それが裏目に出たという印象だ。チーム全体がぎこちなく、ボールを運ぶことは出来てもチャンスを作り出せないまま、そのズレを修正できなかった。後半は選手交代とシステムの変更でなんとか息を吹き返したものの、優勢な時間帯で試合の主導権を握れなかった結果、ツキが完全に相手に移ってしまった。
交代策という意味では間違いではなかったように思う。オランダ代表でも採用した5-3-2のシステムで望み、それが上手く機能しないと見るやすぐさま4-5-1に変更するなど、有効手は打っていた。だが、まだ肝心の選手に戦術が完全に浸透していないのではないか、と思われる場面も散見された。守破離のまさに「守」の部分をようやく出来ている選手が多く、型を「破」るところまでいっている選手はルーニーくらいしかいなかったのではないか?ゲームをつくり、ピッチ上でチームを修正できる、スコールズのような選手が必要なのではないか?
次の試合まで8日ある。ファン・ハールはどのような手を打ってくるのか?選手の補強に動くのか、現有選手でやりくりしていくのかを含め、注目したいところである。