ドルトムントの勝ちはこの時点で無くなった。香川とグロスクロイツを交代させた時点でチームには守り切れとのメッセージが出ており、今更ゴールを奪いに行くことはできない。すでに攻撃的な選手が1枚外れているからである。
もはやムヒタリヤンも前半から慣れないポジションで走り回って疲弊しており、ゴールを奪うにはオーバメヤンとロイスの2人が奮闘するしかない状況だった。
まだ1-1のまま試合を終える事が出来ればプランの50%を完遂できたと言えたが、疲れ切ったDFラインは後半39分にリベリを倒してPKを与えてしまった。選手交代時の一瞬の油断・・・。これはクロップにも予見できなかった事態であり、そこを見逃さなかったバイエルンは見事だった。
これでドルトムントはまさかのリーグ戦5連敗。バイエルンからの金星だけでなく、チーム浮上の足がかりともなる勝利だったため、ドルトムントにとっては残念でしかない。進化を続けるグアルディオラ政権に普段とは違う奇策で挑んだライバル・クロップだったが、呑み込まれてしまった。
今のグアルディオラを止められるのは、もう1人のライバルのみなのか。