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アジア杯準決勝レビュー&決勝プレビュー ~総合力と日程のバランス

 今大会は準決勝で累積警告がリセットされるため、この決勝へ向けて出場停止になる選手は両国に出ませんでした。韓国が中4日、豪州が中3日の余裕を持って挑む決勝戦は共にべストメンバーでの熱戦を期待したいと思います。そこに日本がいないのは・・・・客観視してサッカーファンであることを優先しつつ、今大会へ向けてブラジルW杯以前から準備してきていた開催国・豪州流のパスサッカーと、Jリーグでプレーしていた多くの選手が出場であろう韓国の対戦を楽しみたいと思います。

 ちなみに、両国がグループA最終節で対戦した際(韓国が1-0で勝利)には、韓国に7人・豪州に2人のJリーグ所属歴がある選手が存在していました。日本代表よりもこの2ヶ国の代表チームを観る事で、今後のJリーグの発展を考えるヒントが多く含まれているのかもしれませんね。

 Jリーグ発展のヒントと言えば、豪州は攻撃面ばかりに注目が行きますが、この日の先制点を挙げたCBセインズベリー(写真)は相当の実力者。今大会前まではキャップ数僅か4試合の23歳の若手DFですが、すでにオランダのズヴォレ(昨季国内カップ優勝)でプレー。今後大きなクラブへ飛躍しそうな将来有望なDFで、誰に似ているか?と問われれば、アーセナルのフランス代表DFローラン・コシールニー。速さにも高さにも強さを発揮できる稀少価値の高いDFです。180cmと欧州では小さい部類になるので、そこが危惧されますが、ビルドアップ能力も高いですし、今大会も全試合フル出場中とタフな選手だと思います。セットプレーからの得点源にもなれるので、緊迫した試合展開になるであろう決勝でも大きな期待を背負う彼に注目してみて下さい。日本が育成すべきCBの理想像かもしれませんので。

 あとは、当コラムでも大会前から最も注目しているレッキーがチャンスメーカーとしてはキレキレなのですが未だ無得点。彼が優勝を決めるゴールを挙げると願いながら、本日は締めたいと思います。

 

 以上、当コラムでは世代交代に着手した国が躍進する今大会は興味深いと捉え、日本代表の敗退後も書き綴っています。決勝はマッチレポート形式にてお届けします。読者の皆様よろしくお願い致します。