8月13日、ボルシア・ドルトムントの本拠地、ジグナル・イドゥナ・パルクでドイツ・スーパーカップが開催され、昨季のドイツポカールとブンデスリーガの王者であるバイエルン・ミュンヘンと昨季二位のボルシア・ドルトムントが対戦しました。結果はドルトムントが2-0でバイエルンを下し、今季一冠目を獲得しました。
この試合、点差以上に両チームの現状での完成度、選手の仕上がりにおいて大きな差異を感じました。今季前半戦の行方を占いそうなこの試合ををまとめてみようと思います。
この試合のスターティングメンバーは、週末にあるDFBポカールを見越してか、どちらも主力を温存して望んできました。しかし、面子を見てみるとドルトムントは飛車角落ち程度で望んだのに対し、バイエルン側は一部以外はほぼ二軍に近い面子と大きな違いがありました。特にバイエルン側は各国代表の主力クラスを多く抱えるだけに、チーム構成上仕方がなかったという面もあるにはあるものの、ドルトムントに比べると少々見劣り感があったのは確かです。
また、布陣も昨季から変えてきている両者。ドルトムントはイタリア、セリエAの得点王だったインモービレを最大限に生かしつつ、現状でのバイエルン対策に最適と思われる4-2-2-2の布陣で、バイエルンは昨季の強化発展型と言える3-4-2-1の布陣でのスタートとなっていました。
試合を見る限りではバイエルンは明らかに重め残りかつ選手同士の動きの共有もまだまだという感じでした。その上、調子が良く、中盤の底でいい動きをしていたハビ・マルチネスが膝を負傷しており、(非公式ながら膝の前十字靭帯損傷という話もあり、前半戦での復帰は絶望そうです)、今季前半は我慢の時となりそうです。
一方、ドルトムントは動きは多少重みはあったものの(リバプールへの遠征など、こちらも忙しい日程でしたから)、チーム全体での戦術の共有は明らかに相手より上回っていました。しかし、まだこちらも選手層に不安を抱えているだけに、怪我人が復帰するまでにどこまでチーム力をあげられるかが鍵になりそうです。この試合を見る限りでは、ドルトムントがヘルベスト・マイスター最有力候補といえるのではないでしょうか。
ドイツ・ブンデスリーガは今月22日に開幕となります。今季も熱いシーズンとなりそうです。