文部科学省のホームページを開くと“競技スポーツは人類の創造的な文化活動の一つである”の一文。歴代の大臣、何方が考えたのか末端の職員が書いたのかは知らないが何れにしても、これは名文。
行政組織上は文部科学省の外局として文化庁とスポーツ庁がある。しかし実際のところ、文化活動とその対極にある経済活動のそれぞれに教育としてのアマチュアスポーツと、商業(プロ)スポーツが含まれている。そしてサッカーはそのスポーツの中の一競技種目である。
文化·芸術と一括りにされやすいが横並びにするのは誤り。スポーツと文化を乖離するのも間違い。現在の商業五輪でも競い合う枠組みから外されたとはいえ開会セレモニーなど芸術の果たす役割は大きい。そしてスポーツの存在意義は、世界人類に共通する文化、即ち国際性にある。数多くの競技スポーツ種目の中でも、歴史·民族·政治·経済·芸術···その時代のありとあらゆる要素と絡み紡いできたのがフットボールという文化。個人と団体、球技に格闘技 競技種目に各々の良さがあり優劣をつけることはできない。しかしこの連載を始めてあらためて実感する。フットボール(サッカー)より深く魅力的な文化活動はこの地球上には存在しない。〖第十七話了〗
◇◇◇◇◇
◆◆◆◆◆
⏹️写真/テキスト:横澤悦孝 ⏹️モデル:Mairin