建築家とアスリ-トの二刀流メダリスト
◇◇◇◇◇
ハヨシュ·アルフレード:Hajós Alfréd【1878年2月1日-1955年11月12日】は、’24年のパリ五輪建築部門で銀メダルを獲得。アルフレードと共同で設計したのはラウベル·デジェー:Lauber Dezső【1879年5月23日生-1966年9月5日没】。彼らのブダペストの水泳競技場計画は前回のアントワープに続きこのパリでも金メダルの該当者がないので優勝作品となる。
◇◇◇◇◇
◆◆◆◆◆
パリ五輪の二年前に完成したウーイペシュトのスタジアムはハヨシュの代表作のひとつ。彼はもともと超一流のアスリート。アテネで近代五輪歴史の幕が切って落とされた1896年。当時は大学の建築学科で学ぶ学生が、水泳種目で2枚の金メダルを獲得。全競技種目を見渡しても十八歳の世界王者は最年少記録だった。アテネの二年後に開催されたハンガリー陸上選手権では100メートル短距離と400メートルハードルのニ種目で国内王者に。更に驚くべきは1901年からはフットボーラ―としてもハンガリー代表に選出されており、’02年10月12日のウィーンにおける両国代表初の国際試合にも出場しているのだから、その万能ぶりには恐れ入る。デジェーも’08年のロンドン五輪に出場したテニスプレ-ヤ-と知って「何なのこのコンビ」。もはや凄すぎて閉口頓首するしかない。’28年のアムステルダム大会で金メダリストが久しぶりに誕生する、オランダの建築家ヤン·ウィルス:Jan Wils【1891年2月22日生ー1972年2月11日没】の作品は大会中多くの種目で使用されたアムステルダムのオリンピックスタジアム。図面やパースではなくて現物もありだったのかと吹き出しそうになる。おそるべきは芸術競技。
幻の日韓コンビと仲良し日韓ユニット
◇◇◇◇◇
2017年4月1日。スタジアムを改装中のヴァシャシュSCとデブレツェニが対戦。この日菫色のベンチで足を組んでいるのは、見覚えのあるスキンヘッド。スポルティングCPの指揮官も務めたポルトガル人レオネル·ポンテス:Leonel Pontes【1972年7月9日生】。現在は中国の上海申花でディレクター職に就いている。この試合で注目したのは元アヤックスの石現俊:SUK Hyun-Jun【1991年6月29日生】。2010年夏に中京大中京高の宮市亮:Ryo Miyaich【1992年12月14日】がアヤックスのテストを受けた時にはデビュ-を済ませており若き日韓フォワ-ドコンビが誕生するのかと期待していたのだが残念ながら空振りに。
◆◆◆◆◆
前述のTWICEは今年デビュー十周年を迎える。オジさんの自分が何故に日韓に台湾を加えたアジアン美女ユニットを知っているのか。英国出身アメリカ在住の映画評論家TC・キャンドラー:TC Candlerがメンバーのツウィ:TZUYU【1999年6月14日生】を’19年世界一美しい顔に選んだから。当時から社会問題として議論されていたルッキズム=外見至上主義が日本の流行語大賞にノミネートされるのは三年後の’22年。しかし日韓で絶大な人気を博するその根幹には国籍を越えた厚い友情ある。彼女達の芸能活動に触れた次世代がカビの生えた反日感情を駆逐し、創造する未来と書いたら過大評価し過ぎだろうか。
◇◇◇◇◇
◆◆◆◆◆
新スタジアムが完成したヴァシャシュSCに続いてウーイペシュトの本拠地を利用するチームが現れたのは一昨年六月。ハンガリー国内のクラブチームではない。UEFAがウクライナ侵攻を行うロシアの傀儡国ベラルーシの代表チームに対して、ホーム戦はすべて中立地&無観客を命じた。三月の欧州選手権予選はセルビアで開催されたが、六月のイスラエル戦から11月のアンドラ戦まで、使用されたのがこのブダペストのスタジアム。
◇◇◇◇◇