セルビアで思い出されるのは日本大会出場が決定した女子バレー同国代表がラベッシと同じポーズをやって「人種差別」だと大騒ぎになった件。5年も前の事を何故今更蒸し返すかというと、昨年の新語・流行語大賞にルッキズム=外見至上主義がノミネートされる程近年この問題が注目されているから。白人的特徴を美の評価基準に置く日本人のルッキズムとレイシズム=人種差別についてどうしても一言書きたくなった。
欧州でも人の容姿=身体的特徴について言葉を発することを非常識とする国は結構多い。貶すのは以ての外、そして理解に苦しむ日本人も多いだろうが褒めるのもご法度。これもルッキズムに当てはまる。
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この連載、カバー写真に異国の美女が何人か登場するが、決まり文句は「It suits you very well」つまりファッションが似合ってるの意味。この褒め方なら問題はなく写真も撮らせてくれる。
セルビア女子のスラントアイも、セルビア人女性に肌が白くて美しいと声をかけるのも悪気はない。無知であることを詫びれば済むだけだが、「触らせてください。」と言ったら日本の恥を曝すことになるので、そこは指を咥えるしかない。[第33話了]
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■写真/テキスト:横澤悦孝 ■モデル:Nicole Cerentin