45〗Józef Piłsudski Cracovia Stadium / クラクフ

ワロンでの再会 キッカ-は長身センタ-バック

◇◇◇◇

キッカーは二年後のUEFA欧州選手権予選でA代表デビューするミロス·コサノヴィッチ:Milos Kosanovic【1990年5月28日生】。センターバックの選手がキッカーを務めるのは珍しい。アシストを記録しただけでなく本職の守備でもクリーンシートに貢献。当時二十三歳だから「これは五大リーグ移籍もあるのでは?」と高く評価していた。
下写真は2019年3月のリエージュで撮影。ムスクロン戦で後半九分ホームチームが先制。コーナーキッカーがセンターバックは珍しいと思った瞬間、スタンダールの背番号六がクラクフで見たセルビア人である事を思い出した。五大リーグではないが、ベルギ-の強豪はリ-グアンの下位よりも格上なので悪くはない。
◇◇◇◇◇


◆◆◆◆◆

15年8月、ユゼフ·ピウスツキ広場での新任の挨拶で「私にとって特別な日です。クラクフのオレアンドリから第一幹部中隊が出発してから101周年を迎えるからです。」と述べたドゥダ新大統領。なるほど、百年までを一区切りとして新たなスタートをきる101年を特別な年と位置づけたのは上手い言いまわしである。
彼の演説によると「銃兵も、騎兵も関係ない。ここに集まった全てがポーランドの兵士である」とかつてピウスキは国民を鼓舞したそうだ。

「今日、当局は軍隊の近代化を促し、最新鋭の兵器を装備させる義務を負っています。効果的に戦闘力を高めることで、安全は保たれます。皆さま自身と国家に対する義務です。今後数年間の大きな課題となります。北大西洋同盟(NATO)のメンバーであると同時に自力でいかなる時にも祖国防衛にあたることができる軍隊を持たなければなりません。」と軍備を強調したドゥダ氏。前年クリミア半島に侵攻したロシアの脅威を指摘しているのは言うまでもなかった。

◇◇◇◇◇


◆◆◆◆◆

さてナヴロツキ次期大統領はグダニスク出身。地元クラブを愛するフットボール好きの国家元首は珍しくない。しかし同氏に関しては元フーリガンとの噂を耳にしたから穏やかではない。一昨年名古屋での天皇杯。浦和レッズサポーターの愚行でフーリガンの五文字が並ぶのを日本の紙面で久しぶりに目にした。
あらためてサポーターとフーリガンの違いについて定義づけをするならば、サポーターはサッカーが好きな人。それに対してフーリガンは暴力行為がしたい人。社会に対する不満等、自身のストレスを発散する為に試合会場やその周辺で暴行傷害に走る犯罪者集団である。
◇◇◇◇◇

元フーリガンが大統領になっても悪くはないのだから

◇◇◇◇◇

そんな過去があってもポーランドの大統領になれてしまう。今回の参院選、どこその党首は元タレントだとか、以前嘘をついたとか、死人が出たとか、何れの候補も叩けば埃が出るような人ばかり。もうこうなると個人の過去は目を瞑って、あくまで政策にだけ耳を傾け、心の中では白い杖をついて投票所に足を運ぶしかない。〖第四十五話了〗
◇◇◇◇◇


◆◆◆◆◆