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ロシアW杯アジア2次予選、日本VSシンガポール~「ハリルフィーバー」もストップか?

“ハリルフィーバー”はもうたくさん

【ロシアW杯2次予選第1戦】
日本代表 0-0 シンガポール代表
得点者なし

完全な格下相手に好機量産 しかし、監督の指示を聞き過ぎ

 5日前の強化試合・イラク戦で4-0と勝利した日本代表。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督はその快勝したイラク戦の先発メンバーそのままでW杯予選の初戦に挑む意向を示し、左SBの長友佑都が臀部を痛めて、太田宏介が起用した以外はイラク戦のメンバーでスタートする事に。シンガポールはすでに日本がイラクと対戦した日にはカンボジアとの敵地でのW杯初戦を戦ってから来日。カンボジアでは6万人の観衆相手にも0-4と完勝して日本戦を迎えています。とはいえ、シンガポールはFIFAランクで日本の52位に対して154位。数段も実力で劣る相手であり、W杯予選も最終予選にも進出できれるレベルではありません。日本が何点取るのか?が実際のこの試合のポイントでした。

 試合の方はキックオフから日本がイラク戦以上に前からの圧力を強めて攻勢に出ました。イラク戦はフワフワした立ち上がりながら緩い展開からの柴崎岳の1本の縦パスで先制してからリズムが生まれたのに対して、この日はとにかく前線の選手がプレッシングを強めてテンポを上げていました。

 しかし、この日は左サイドのFW宇佐美貴史が監督の指示からか?サイドに張ってプレーする時間が長く、それがスペースを埋める事に繋がっていたため、太田の左サイドからの攻め上がりを止める事に。逆に右サイドからはFW本田圭佑が中に入ったり、相手DFを引き付けてから大外を駆け上がった右SB酒井宏樹を使うパスがあり、前半は右からの攻撃で崩しにかかりました。その上で右からマイナス方向へパスを送る事でバイタルエリアを崩す事にも成功していました。

 ただ、身体のキレだけは良さそうでフィニッシュに多く絡んだMF香川真司のシュートがことごとく枠を外れ、頼みの本田や岡崎慎司のシュートも枠を捉えられず。その中で宇佐美が中央に入って絡むとミドルシュートや、ぺナルティエリア内でフリーとなる岡崎への決定的なスルーパスで絶好機を演出。それでも宇佐美本人のシュートはシュート体勢に入りながら軸足がズレて空振り気味のシュートとなって精度を欠き、時間はただただ過ぎるのみ。軸足がズレるほどなら相手チームの力量を考えて監督の指示を「聞き流してサボる」事も必要。その「サボリ」は「合理的」と呼ぶモノですから。

 確かにシンガポールの守備は集中しており、カウンターの芽を出しながらも奮闘する姿は称賛されるべきでしたが、セットプレーで工夫もなく脅威となりきれなかったり、宇佐美が縦勝負でサイド突破に労力を費やす姿は適材適所ではないと感じさせたまま、スコアレスで前半を終了。

宇佐美の多彩な仕掛けも・・ シャレにもならない結果で崖っぷちに