101〗Ivan Laljak-Ivić Stadium / ザプレシッチ

カズ五年ぶりJ復帰 今も現役に驚く旧友たち

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蹴球の祭典が北中米で開催される2026年の幕開け。来月五十九歳の誕生日を迎えるカズ:Kazuyoshi Miura【1967年2月26日生】が五年ぶりJリ-グに復帰するとなれば同世代は胸を熱くする。老害に客寄せパンダ、往生際が悪いだの紅白の審査員だけやってろと罵声も耳に入るが、ここまで来ると既成概念とか社会道徳とかの四文字熟語など度外視して応援せずにはいられない。カバー写真は『KAZU 僕を育てた55通の手紙』。1998年フランス大会の落選後、クロアチアへの移籍がキング·カズのサッカー人生においてターニングポイントのひとつになったと感じている。
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数字だけ見ると二月のデビュー戦からシーズン終了まで十二試合出場したのにノーゴール。契約も途中で切られ、お世辞にも活躍したとは言い難い。それでもチ-ムメイトにはキルギス代表監督に就任したロベルト·プロシネツキ:Robert Prosinečki【1969年1月12日生】やシ-ズン終了後の欧州選手権予選でA代表デビューを果たすイゴール·ビシュチャン:Igor Bišćan【1978年5月4日生】などレベルの高い選手とプレーしており手ぶらで帰国したわけでもない。四十七歳のビシュチャンは今季カタール·スターズリーグのアル·アハリ·ドーハの指揮を執っていたが先々月解任。カズが現役と知った旧同僚達は口を揃えて「クレ-ジ-!」と笑うだろう。
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ユネスコ文化遺産認定の和食と地中海料理

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新年一枚目の写真はクロアチアワインのボトル。同国でのワインづくりの歴史を遡るとローマ帝国の台頭以前、紀元前五世紀の古代ギリシャ植民地時代にたどり着く。“和食”が 国際連合教育科学文化機関=ユネスコの無形文化遺産に登録されたのは、2013年12月4日。先駆けて2010年にイタリア/スペイン/ギリシャ/モロッコの四カ国で申請した“地中海の食事”を認定登録されたのなら、日本食を登録しないでどうすると国内外からの声が耳に入ってきた。面白いのはアフリカのモロッコが含まれるなら、自分達もとポルトガル/クロアチア/キプロスの三ヶ国が追加申請、認められたのも和食と一緒の’13年。食べたことはないが、モロッコ料理はスペイン南部アンダルシアの食事に似ているのだとか。地域区分ではアフリカでもアジアとの境目トルコと同様、どちらでも有りどちらでも無い独特の立ち位置。
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この地中海の食事国家群は、今ならばフットボールの強豪国揃い。ギリシャとキプロスは兎も角、それまで頑張っても八強レベルの中堅だったポルトガルが’16年に欧州制覇。クロアチアは’18年ロシアでのFIFAワ-ルドカップ準優勝、モロッコも’22年カタ-ルで世界の四強と躍進著しく今回プレーオフに臨むイタリアを凌ぐ存在に。カタール大会のモロッコであれば、欧州選手権にゲスト参加させて見たいレベル。かなり昔の話ではあるが音楽版欧州選手権のユーロビジョン·ソング·コンテストのオランダハ-グ大会(1980年開催)にもちゃっかり出場していた。
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第101話は、ノゴメトニ·クルブ·インテル·ザプレシチの本拠地イヴァン·ラジャク=イビッチ·スタジアム。キング·カズはここでプレーしてはいないが、フロアには元祖キングのお写真を発見。ザグレブの北西、つまりスロベニアとの国境側に位置する同市のスタジアムまでは駅前からの路線バスを利用すれば移動も苦にはならない。これまでディナモ·ザグレブから多くの選手が貸し出されており、両クラブの親密な関係が垣間見得る。清水エスパルスを率いたオズワルド·アルディレス:Osvaldo Ardiles【1952年8月3日生】が監督が就任すると、カズを始めベテラン外国人は整理されてしまう。ザプレシチから獲得したのは後にボスニア·ヘルツェゴビナ代表に選ばれるウィンガーのマリオ·ジュリッチ:Mario Juric【1976年8月7日生】。187cmの長身センターフォワード、マテ·ドラギチェビッチ:Mate Dragicevic【1979年11月19日生】もレンタル先の同じくザプレシチから呼び戻している。
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