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ユーロ予選 ドイツ対ジブラルタル 〜勝っただけの得るもの少なき勝利

 11月14日、ドイツ代表はニュルンベルクでジブラルタルを迎えて対戦した。

 ユーロ予選はこれで第4節となり、ドイツは1勝1分1敗、得失点差−1で4位という不本意な順位に落ちており、ここまで無得点、15失点で勝ち点が未だにないジブラルタルにはなんとしても勝っておかなければならない試合となっていた。

 しかしながら、怪我で守備の要であるフンメルスを、中盤でもロイス、エジル、シュバインシュタイガーを欠くドイツ代表は、今シーズンのバイエルン風の3−5−2の布陣で臨んできた。

 ジブラルタルは自陣ゴール前をガチガチに固めてくるのこれまでの試合からもほぼ分かっており、前線により枚数をかけることでその守備をこじ開ける、というのがレーブ監督の戦前のジブラルタル攻略の考えだったのだろう。

 しかしながら、結論から言ってしまうと、成功したとは言い難いものであった。

 試合こそ4−0で勝ちはしたものの、相手を崩して入れた点は2つのみ、残りは相手のミスによるものであったし、何よりも相手が疲れて足が止まってきた後半に敵のオウンゴールによる1点しか奪えなかったというのは、大問題だろう。

 サイドから崩そうにも低いクロスを入れてはじき返され、高いクロスは選手に会わず、センターから崩そうにもスルーパスを狙ってディフェンスに阻まれ、後半はフラストレーションが溜まるのみの試合になってしまった。

 これに関してはレーブ監督も認めており、『よくない試合だった』と試合後に発言している。

 新戦力も試しは出来たものの、あくまで試合に出ただけで経験になったかどうかは非常に怪しいものである。

 18日にはスペイン代表との親善試合を控えているが、果たしてそれまでにチームをもう一段階上に持っていけるのか?

 調子の上がらぬスペインを相手にどこまでやれるかが、今後の鍵になりそうだ。