62〗Gamla Ullevi / ヨーテボリ


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エルマンデルがフェイノールトでプレーしていた期間が短く三歳年下のスナイデルとは顔をあわせていない。オルグリーテは勿論フェイエノールト時代のエルマンデルも印象は薄い。このスウェーデンのストライカーの存在が筆者の脳内に刻まれるのは2003年のエールディビジ第五節。この年の春CLで八強まで勝ち上がった若き新生アヤックスは開幕から四連勝八得点二失点で堂々の首位に。対して一勝二敗一分で順位は11位と冴えないNACブレダ。
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ブレダでのジャイアントキリング 爪痕を残したスヴェンスケン

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アウェーとはいえアヤックスが負けるなどとは誰もが思っていなかった。ところが蓋を開ければまさかの展開。後半七分クロスを頭であわせたエルマンデルがこの日二点目のゴールでスコアは3-0。後半スナイデルに代えて入ったイブラヒモビッチの得点で一点差まで追い上げたが、終了のホイッスルが鳴ってみればスコアは4-2でアヤックスの連勝街道に急ブレーキがかかったゲ-ム。33節5月ホームでの再戦はスナイデル、ズラタンのゴールでアヤックスが借りを返しており、途中出場のエルマンデルに見せ場は無し。それでも最終節の RKC戦では1G1Aでチームを勝利に導く有終の美。そして次なる新天地コペンハーゲンへ。

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あの日あの時は■2017年4月3日スーペル·エッタン開幕戦オルグリーテIS対ヴァールベリ BolS。ガムラ・ウッレヴィでの試合の主役は”帰ってきたエルマンデル“。右が利き足のダニエル·パウルセン:Daniel Paulsen【1995年9月23日生】を左ハーフに。二十一歳の若者をエルマンデルの後方に配したのがポイント。
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ユースアカデミーからの生え抜きで現在は主将を務めているが何とこのクラブから一度も離れていない。稀に見るユーティリティプレーヤー。このクラブでセンターバックと左サイドバック以外のフィールドポジションを全て熟してきた。
開始三分セットプレーの好機を活かしホームチームが先制。試合のクライマックスは後半十六分に訪れる。エルマンデルが自身の復帰を祝う左足のゴールで突き放すオルグリーテ。アディショナルタイムにヨアキム·リンドナー:Joakim Lindner【1991年3月22日生】にPKを決められたのは余計だったが白星スタートでオルグリーテサポーターも満足して家路に。
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今季スーペルエッタンでプレーするリンドナーをフレームに収めたが、ヴァールベリ BolS は翌々(19年)シーズンを二位でフィニッシュ。アルスヴェンスカンへの自動昇格を決めると23年迄の四シーズンをトップリーグでプレーしていた。
現在オルグリーテの快進撃を支える守備の要は元スウェーデン代表でギニア代表でもあるミカエル·ディスレタム:Mikael Dyrestam【1991年12月10日生】。IEKヨーテボリのユースからトップに昇格したのは’08年。スウェーデン代表にデビュー後’16年の冬にノルウェーのオースレンからNECメイヘンへと移籍。当初は出番に恵まれなかったものの新シーズンでオランダのスタイルにも徐々に適応し七節のヴィルム戦から右サイドバックに定着する。
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