このあと、天皇杯の影響か?ガンバはチーム全体に疲労の色も出てきたために全体のラインもかなり下げてゲームをコントロールする術を選択。
しかし、引いて守るだけの守備になっていたガンバに対して神戸の鋭い攻撃が牙を剥く。
59分には枝村の鋭いシュートが、61分にはペドロ・ジュニオールが右からカットインし、小川がエリア内へ絶妙のスルーパス。受けたペドロ・ジュニオールがGKと1対1を迎えるも、どちらも守護神GK東口がビッグセーブ。
そして70分には神戸の波状攻撃に屈します。左サイドからのクロスが流れるも、右から枝村がクロス。左右に揺さぶられてマークを見失っていたガンバ守護陣の隙をついて小川が合わせて流し込み、3-1。
この直後から運動量が落ちたパトリック&宇佐美の最強2トップをベンチに下げ、定番となったFW佐藤&リンスを投入。コレで再び最前線からフォアチェックがかかるようになって息を吹き返し、阿部やリンスがどんどんフィニッシュに持ち込む攻撃を披露。
結局、追加点は生まれなかったものの、そのまま3-1で勝利。
同時時刻で行われていた4位・サガン鳥栖VS首位・浦和レッズの試合で、1点リードしていたレッズが退場者が出ていたサガンに94分に追いつかれる”事件”が発生してドロー決着。
コレにより、得失点差でガンバが今季初の首位へ浮上してリーグ戦は最終節を迎えることに。勝てなかったサガンは優勝の可能性が消滅。勝点2差の鹿島アントラーズと共に3チームで最終節に優勝を争います。
2007年はレッズでもガンバでもなかった結末~徳島相手には倉田&宇佐美の2トップを希望
この試合の結果により遂に首位に立ったガンバ。
しかし、2007年にはレッズとガンバで最後までリーグ優勝を争い、この両チームの選手・監督ともども「レッズも(ガンバも)最後はくたびれてくる」と意識しながら、最後は両チームとも勝てなくなり、ラスト9試合を9連勝で大外から交わした鹿島アントラーズが大逆転優勝。
しかもそこからJリーグ史上唯一無二の3連覇を達成して”1強”の黄金期を作りました。
さらに、その最終節を首位で迎えたレッズの相手は、今回のガンバが最終節で当たる徳島ヴォルティスのように、初のJ1昇格を経験しながらも早々と1年でのJ2降格が決まっていた横浜FCでした。
特に今の徳島は今季1度もホームで勝利した事がないため、逆に開き直って守備に徹して来るであろう事からモチベーション面ではこの日の神戸よりは警戒すべきです。
その際、最近は裏抜けが減っているパトリックよりも、徳島が徹底的に引いてスペースを消す中では、ミドルレンジのシュート力を持ち、”3人目の動き”ができ、阿部や大森以上に運動量豊富に攻守に関われる倉田を2トップで先発起用すべきだと思います。
ここ6試合で1勝のレッズは終了間際の失点で呪われていたように勝てなくなっているため、争う相手は鹿島か?というより、今季も優勝クラブが最高勝点65に達しないという”34節が終了時点で偶然首位にいた”チームの優勝となる低い争いですが、逆にこの優勝争いの3チーム全てが最終節で負ける可能性も他国リーグとは違って高いのがJリーグ。
いずれにしてもリーグ戦は残り1試合。天皇杯決勝も含めて2試合。共にタイトルマッチとなる試合になります。
では、最後に”最後の個人採点”をお楽しみ下さい☆
<選手個人採点>
選手 | 採点 | 一言 |
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GK東口順昭 | 7.0 | 後半の度重なるピンチを防いで勝利に貢献。”堅守速攻のガンバ”を象徴する守護神ぶりは健在。 |
DFオ・ジェソク | 6.0 | 珍しく突破される場面もあったが粘り強さ健在。 |
DF丹羽大輝 | 6.5 | 不屈の闘争心で守備に特徴のある現チームのリーダーに。やはり今年も彼のレギュラー復帰が快進撃を後押ししている。 |
DF岩下敬輔 | 7.5 | おそらく今季ベストパフォーマンス。やはり負傷の具合は悪いらしいですが、この日は神戸のサイド攻撃からも中央突破からの打開も跳ね返し続けた。 |
DF藤春廣輝(90分まで出場) | 6.5 | 天皇杯は散々だったが、そこから一気に修正。ガンバが久しぶりに両ワイドを使ってポゼッションしていた前半の戦いはやはり彼の特徴が出ていた。ペドロ・ジュニオール投入も彼への抑止力のためだったのだろう。 |
MF遠藤保仁 | 6.5 | 前半は緩急自在にゲームメイク。後半は要所を締めた。現在6ゴール&アシスト王となる14アシスト王。結局は彼がMVP? |
MF今野泰幸 | 7.0 | 後半のショートカウンター狙いの戦略上で最も機能するボール奪取力の高さと出足の速いインターセプトを幾度も見せた。 |
MF阿部浩之 | 6.5 | 正直かなり疲労困憊状態に見えたが、ジェソクと組めば負担は減るので、フィニッシュに絡み続けて惜しい場面も演出。彼もMVP候補。ベストイレブンは堅いと思うのですが。 |
MF大森晃太郎 | 6.5 | 最も攻守の切り替えが速く、疲労が見える他の3人のMFの負担を軽くしていた。藤春を活かすプレーが多かったのも含めて成熟ぶりを見せる。 |
FW宇佐美貴史(79分まで出場) | 7.0 | 現在10ゴール9アシストはMVP候補か?この日の2ゴールのように、相手DFの背中を狙ったようなあのシュートを放てるのは現在Jリーグでは彼とファルランだけだろう。 |
FWパトリック(72分まで出場) | 6.0 | ゴールこそ決めたが、裏抜けもポストプレーも不発。前半のポゼッションサッカーにはあまり絡めなかった。引いて守る徳島相手には倉田のFW起用が有効か。 |