逆に72分に今野が一人でにピッチに足を取られて転倒し、エステバンにボールをかっさらわれて徳島にとっては願ってもない千載一遇のチャンスが。しかし、ワンツーのリターンを受けてエリア内まで持ち込んだエステバンのシュートは守護神GK東口の飛び出しと角度のないところからのシュートにより外れていきました。
この後、ガンバはリンスを投入して膠着状態をさらに打開しようと試みるものの、この日は全く周囲と合わないパトリックが、リンスや宇佐美のスペースも消すような状況になっており、切り札・リンスの投入も効果は全くなし。
結局、上記のパトリックを使う”空”のパワープレーと、宇佐美や倉田、リンスの強引なドリブルでバイタルを破ろうとする”地上”のパワープレー2本立ての攻撃に終始してしまったガンバは最後まで徳島の守備を攻略できずにスコアレスで終了。
90分を経過した際には、レッズが逆転されて負けている状況となり、鹿島も敗れるという他会場の経過・結果がベンチからピッチにも流れ、実はこの試合で負けても優勝できる設定になったガンバは追加タイムになってから最後尾でパスを回して時間を消化してタイムアップを迎え、埼玉スタジアムの結果を待つ状況に。この柔軟な試合運びこそが今のガンバの強さなのでしょうね、
数秒後、レッズが名古屋グランパス戦での敗戦が決まり、ガンバが9年ぶり2度目のリーグ優勝。1ステージ制(1996年を除く)移行後初年度となる2005年以来のリーグ優勝により、その1ステージ制にいったんの終止符がうたれるシーズンが終了。
結果的に、ラスト6試合でガンバと鹿島は3勝。レッズはラスト7試合で1勝と、3チームとも失速したような最終的に「負けても優勝」の無条件優勝がガンバに転がってくるとは・・・・やっぱりJリーグの危機なのか!?
では、最後に個人採点をお楽しみ下さい☆
選手 | 採点 | 一言 |
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GK東口順昭 | 6.0 | クラブ史上最多の14試合目の完封。また、ホーム万博スタジアムでの年間MVPとなる「黄金の”手”賞」を受賞した守護神。彼がシーズンMVPなのかもしれない。ただ、マヌエル・ノイアーをバロンドールに推す意味合いとは違って消去法的な意味合いですが。 |
DF米倉恒貴(63分まで出場) | 5.5 | 開始早々に負傷しながらも、よく高い位置を取って攻め上がった。誰よりもゴールに近づいたのは彼だったと思う。反面、相手に攻撃を許したのは彼のサイドからだった。 |
DF丹羽大輝 | 6.0 | あまり良いプレーをしていないチームにあって及第点の出来。23節で先発復帰後は岩下が2度の出場停止になる中で天皇杯・ナビスコ共に18試合連続フル出場中。本当の意味での3冠とは彼と東口のモノであると言える。 |
DF岩下敬輔 | 5.5 | やはり負傷の影響か?空中戦に強さもなく、徳島のカウンターやセットプレーで怖さを感じさせた。鬼の顔にも涙の意味は自身への不甲斐ないパフォーマンスへの戒めも感じていると思う。ポテンシャルでは日本人最高のセンターバックだと思います。丹羽の知性があれば代表でもレギュラー間違いなしなのに・・もったいない。 |
DFオ・ジェソク | 5.5 | シーズン終盤になって安定感が落ちつつある。それでも粘り強さだけはチーム随一。来季、ガンバが本当に飛躍するためには、彼を3バックに組み込むような新たなオプションを模索があれば面白いけど・・・。 |
MF遠藤保仁 | 6.0 | ピッチ中央に君臨した”元アジア王者対決”となるエステバンとの風格でも負けず。近年、いったい何人の人間が「遠藤はボランチ無理」と言ったのか?とりあえず謝るべきではないか?プレー面もそうだが、想像すら出来なかったキャプテン像が柄になっている事も含めて、今季のガンバで最も伸びた選手とは彼かもしれない。 |
MF今野泰幸 | 5.5 | 相変わらずの精神的弱さ露呈。せっかくのキープ力もあの精神力では30cm単位のビルドアップの絡みはできない。69分の宇佐美のミドルシュートを引き出したパスをもっと出せないと、結局は代表で先発はない存在になる。マスチェラーノ以上の能力を持っているのにもったいない。 |
MF阿部浩之(45分まで出場) | 6.0 | 米倉と彼だけがエリア内にも侵入していけていただけに交代の理由が分からない。疲労の具合が深刻なのも重々感じさせてるが、彼がいないと”自分達のサッカー”はできない。やはり隠れMVP候補。 |
MF大森晃太郎(81分まで出場) | 5.5 | 徹底して引く徳島に対して、何とかスピードアップしたり、速攻を掛けようとしていたという意味で奮闘していたが、いまいち崩しのアイデアは見せられず。 |
FW宇佐美貴史 | 5.0 | とりあえず、自分で奪われたボールは追った方が良い。それでなければ20ゴールは決めないと何も言えないぐらい。結局、パトリックに頼り過ぎになるのはそこ。「宇佐美に頼り過ぎ」と言われるぐらいになってもらいたい。そして、26試合10ゴールのFWを”決定力がある”と評すのは、「日本サッカーのレベルって低いんです」と自分から言ってるようなものなので恥ずかしいから言わないで欲しいと、彼自身も思っているはず。 |
FWパトリック | 5.5 | ロングボールやアーリークロスを向けられるも枠内にシュートを打ち込めず。僕の採点値の平均が最も高い選手ですが、大金叩いて完全移籍で獲得すべきかどうかと言うと微妙。彼がいると、「苦しくなったらパトへ」という具合に、どうしても頼ってしまう。ただ、MVP候補で言うと、東口・遠藤・阿部・パトリックの4人が入るとは思います。 |