Foot ball Drunker 〔72〕visiting 『 Stadionul Viitorul』オヴィディウ / ルーマニア

聖火は東京からパリへ 横浜とコンスタンツァは港町繋がり

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来年には花の都パリで五輪が開幕。東京での開催が一年ずれこんだだけなのに、早いと感じるから加齢には逆らえない。

カバー写真のオリジナルTシャツは、来日した記者のアテンドに携わった際、交流を深めたニューヨークタイムス取材陣の置き土産。普段欧州で自分がお世話になっているだけに、恩返しをする機会と張り切ったわりには、正直退屈を持て余した。
暇だから運営面の不備にも目がいき気にもなったが、今振り替えればパンデミックの中、日本だから開催できたと思う。


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撮影場所は横浜美術館の前グランモール公園。間もなく改修が終わり来年3月には延期されていた横浜トリエンナーレが開催。
パリ在住のミルチャ·カントル:Mircea Cantor【1977年生】はルーマニアのオラデア出身。“ヨコトリ”で知ったコンセプチュアルアーティストが気に入り2018年銀座での日本初個展にも足を運んだ。

オラデアから東に830キロ、ルーマニアの国土を横断すれば黒海沿岸に位置するコンスタンツアへとたどり着く。横浜とは1977年から姉妹都市の関係にある美しい港町は首都ブカレストより遥かにお薦めできる。


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同国の英雄ゲオルゲ·ハジ:Gheorghe Hagi【1965年2月5日生】がバルサ時代の”師の”母国を参考に自己資金1000万ユーロを投じてアカデミーを開校したのは2009年。同時に創立したトップチームのヴィトルル·コンスタンツァは、古巣FCVファルル·コンスタンツァ:FCV Farul Constanțaと合併。ヴィトルルの名前はハジが所有するスタジアム名に残された。


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今回の原稿を書く為ハジが登場する2012年の懐かしいAJAXTV動画を見直した。これまでアヤックスでプレーした同胞にもコメントしており、「今後アヤックスでプレーするルーマニア人が増えることを願っています。」とコメント。現在はファルルの監督を務める。

当時U19代表のクリスティアン·ガヴラ:Cristian Gavra【1993年4月3日生】とボグダン·ツル:Bogdan Tiru【1994年3月15日生】の二人はアムステルダムに招かれトレーニングに参加。ツルは2016年11月にA代表に召集されている。そのツルよりも一足早く初キャップを記録したアカデミー出身者がラズヴァン·マリンRăzvan Marin【1996年5月22日生】。