このリオ·アヴェ戦から約一ヶ月後、ベント退任で一時代が幕を閉じる。五年間のチ-ムづくりに欠かせなかったモウティ-二ョ、 ヴェローゾ、ジャロの86年組。この日その姿をフレ-ムに収めた彼らも次々とチ-ムを離れていく。’07年にマンチェスターユナイテッドに引き抜かれたナニとは遭遇する機会がないまま、一昨年引退が発表されしてしまった。2019年2月メジャーリーグサッカーへと移籍。オファ-はディズニー進出以降世界一のテーマパーク都市へと発展したフロリダ州のオーランド·シティから届いた。2021年11月まで在籍すると翌22年7月には豪州のメルボルン·ビクトリーFCと二年契約を結んでおり、欧州を離れ世界を駆け巡っていたからやむを得ないか。ちなみにナニと筆者は二十二歳離れているが誕生日は一緒。
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世界最大級の国際ジュニアサッカー大会として知られるIberCup:イーベルカップ。2009年にポルトガルで創設され、ブラジル、アメリカ、日本など世界各地で才能発掘プログラム「IDCamp/IberSelect」が実施されている。アンバサダーとしてナニが来日。指導すると聞いて今月世田谷のファンルーツパーク芦花公園で開催された特別サッカー教室を取材した。
終始笑顔で子ども達に接するナニ。犯罪や麻薬に手を染める周りからの誘惑を断ってひたむきにトレーニングに励み、電車代が払えず毎日五キロの道を歩いて練習場に通った苦難の少年時代を二十~三十代の若いお父さん世代ならば知らないたろうし、指導を受ける日本の子ども達には想像もつかないだろう。
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欧州 アメリカ オ-ストラリア、各大陸でプレーしたナニと来日 ルイスディアスは何者か
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昨年は自身の名前を冠したセレクションキャンプ「Presented By NANI」をアメリカ各地で開催してきた。この日はナニと共にかつての師ルイス·ディアス:Luís Dias【1974年7月18日生】氏の姿も。故アウレリオ·ペレイラに招かれスカウト部門にも携わり、コーチとして1998年からスクールとU-12チームの育成に尽力した人物。その後U-14のBチーム、U-17のBチームと指導対象は上の年代へと昇格し各年齢層でタイトルを獲得するなど”育成の名門”の一翼を担ってきた一人。
一昨年スポルティングのユースアカデミーのテクニカルディレクターを退任し、六十三歳でクラブに別れを告げたのが、ジョアン·コウト:João Couto氏【1960年7月23日生】。そのコウト監督の後を引き継ぎ2006/07シーズンにはJuvenis:ユースチームを任されると、クラブ史上前例のない四連覇を達成したのがディアス監督。
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インテル戦にフル出場したアベル·フェレイラ:Abel Ferreira【1978年12月22日生】は、リオ·アヴェ戦ではベンチを温める世代交代。翌’11年現役生活に終止符をうち、Bチームのコーチに就任する。するとユースチームを五シーズン率いたディアスが補佐役に。指導者の育成にも心血を注ぐ同クラブの一端が垣間見得る人事である。その後、スポルティングのU-12チームが拠点を置くリスボン大学トレーニングセンターで六年に渡りコーディネーターを務め、気がつけば二十年以上スポルティングの育成に携わった。指導した世代から三十三人がプロチームへと昇格している。
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最後の写真は昨年2月16日ギマランイスを訪問。前回は’18年4月だから約七年ぶり。その時に撮影したのがペセイロの記者会見。僅か十試合だけ指揮を執り、新シ-ズンからスポルティングに十三年ぶりの復帰を果たす事が既に決まったいたのか。SCブラガの主将はモウティ-二ョ。今季はここまで三十三試合に出場。UEFAヨ-ロッパリ-グは全六試合に出場(スタメン四試合)。中盤の底からゲ-ムをコントロールして、現在ラウンド16進出圏内の七位キ-プに大きく貢献。健在をアピールしているのは嬉しい。
悲願のタイトル獲得 獅子の子たちの成長に眼を細める
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