今回は職場の同僚の人から書いて欲しいと言われた選手、香川真司について書いていきたい。
日本代表ファンの方や、欧州サッカーファンの方がそれぞれに口を揃えて言うことがある。
【香川真司はなぜ代表だと活躍できないのだろうか?】
多くのファンがこのように述べているが実際、香川は国際Aマッチ77試合23ゴールとまずまずの成績は残している。ただし、私自身もファンの方々と同意見である。このような発言が生まれるにはいくつか要因はある。
まずは期待値が大きい故にこのような発言がされているということ。次に大事な試合(W杯など)で結果を残せなかったイメージが強く残っていること。最後に日本代表の時にはドルトムントの時とは違う役割が多くあることだ。
香川が代表だと活躍できない要因は役割の違いだと私は考える。ドルトムントの時は香川はオフェンスに重きを置き彼の仕事はゴールに直結するプレーをすることだ。攻撃的な位置でプレイする環境がそこにはある。もちろん前線からのハードワークは行わなければいけないが前線でのハードワークに限っている場面が多い。ドルトムントでは常に高い位置、ゴールに近い位置でプレーできているのだ。
では日本代表の香川はどうであろうか?
現在では攻撃的なインサイドハーフを任されている香川であるが、中盤が3人の為守備も行わなければいけない状態が続いている。その為香川が最終ラインまで下がり、守備をする場面も見受けられる。
また、アンカーの選手が守備とゲームメイクを両立することができる選手がいないためゲームメイクもしなければならない状況が生まれている。実際、守備とゲームメイクをできるアンカーは世界で見ても数名しかいないだろう。そのため、日本代表ではゲームメイクの役割はインサイドハーフが担うことも多くなるのは仕方がないことだと思う。
ここでの問題点は香川がオフェンス、守備、ゲームメイクと役割が多くありすぎることだ。役割が多く存在することで彼の持ち味である攻撃力が日本代表だと半減している。これは彼が苦戦を強いられたマンチェスターユナイテッド時代にも同じことが言えるだろう。
では香川真司が今後代表で輝くためには何が必要であろうか?
それは代表での役割を明確にすることであろう。監督が香川に得点を求めるのであれば、中盤の構成を攻撃、守備、ゲームメイクを得意とする選手でそれぞれ構成することが必要となる。そうすることで選手が担う負担も軽減されるだろう。もちろんここで私が述べているのはそれぞれの役割を担った選手がその役割だけを行うということではない。
ただ、ゲームメイクや守備が得意な選手を配置することで香川の負担が減り、より攻撃に専念できるということだ。そうすることで香川自身がドルトムントでプレーしている状況を作り出すことができるであろう。香川自身も抜くところは抜いて攻撃に専念すれば必ず結果はついてくるはずだ。
また、全く別の視点からではあるが、日本代表では攻撃重視ではなくオールラウンダーとして活路を見出すということも一つの手であろう。