柏の先制点は同11番のレアンドロの左からのフリーキックを、同23番の渡部博文が頭で合わせてのものでしたが、これはフリーキックがとても素晴らしいものでした。
加えて、何人かの選手が一斉にゴールへと飛び込んでいましたので、ベガルタ仙台のDFは守ることが出来ず、これに気を良くしたのか、元々のチーム力の差か、その後も試合は柏レイソルのペースで進んで行きましたが、ベガルタ仙台も黙ってはおらず、1点をもぎ取りました。
ただ、このとき、柏レイソルの渡部博文も同4番の鈴木大輔もベガルタ仙台の19番、武藤雄樹が保持していたボールを取りに行かず、見ている状態でしたので、好きにやられた結果の失点でした。
後半にベガルタ仙台が攻勢を掛けた時分には、柏レイソルは前線に一人、二人を残して残りの全員で守っており、ベガルタ仙台に得点を許しませんでした。
柏レイソルの決勝点はまたしてもフリーキックからで、センターラチン付近からゴール左へと上げられたボールを競ったこぼれ球が、ベガルタ仙台10番の梁勇基の頭越しに柏レイソルレアンドロの元へ。これを決めて1-2としましたが、この流れを作ったフリーキックもやはりピンポイントでした。
試合の勝敗を分けたのは、両チームのフリーキックの精度の違いです。
ベガルタ仙台のフリーキックは、ボール4〜5個分とズレており、正にボールを受ける側の選手がこれに合わせている状態ですが、対する柏レイソルのフリーキックは、ピンポイントなのです。
キッカーがいるいないの差で、試合が決まってしまうこともあるのですが、ただ単にキックの精度が良いだけでは、同じ人数での対戦というルールがありますので、スタメンの座に居座ることが難しいのも事実です。
この試合、もしベガルタ仙台側に良いキッカーがいたとしても、試合結果が引っくり返ったかというと、そうでもないことがこれを証明していますし、キッカーにポジションを与えるには、チーム自体が強くなければなりません。