及第点以下
オナイウ | この試合では良さは全くと言っていいほど出なかった。守備においても久保の方が精力的に動き回っていた。前線でのキープもほとんどが相手に軍配が上がった。 |
矢島 | 試合を通じてプレーに関与したのは数回であっただろうか。消える時間帯がほとんどで印象を残すことが全くできなかった。 |
亀川 | 試合が進むにつれプレーに幅ができてきたが、守備面でも不安定なところも多く、中島のフォローもできなかった。SBとして攻撃の起点になれなかった。 |
次にこの試合の総評をさせていただこう。どちらも負けたら終わりのトーナメントで守備的なゲーム展開となった。結果は延長後半まで走り続けた日本がイランを下した。
ただし、スコア以上に競った展開だったことは間違いない。90分でイランに軍配が上がることもあっただろう。その中で完封勝ちを収めたこと、途中交代の選手がゲームを活性化させたことはとても評価できるが、私としては監督の采配に疑問を抱かずにはいられなかった。
特に感じられた疑問点は以下の3つだ。
1. 前線で唯一可能性を感じた久保を外し、オナイウを残す采配
2. 矢島を残し続けた理由
3. 交代のタイミング
1. 前半を見ていてゴールへ貪欲に向かっていった選手は久保だけにさえ感じた。更にはボールを前線に引き出す動きやキープと起点になったのも久保であった。パートナーを務めたオナイウに関しては今回は何もできなかったという厳しい評価をせざるを得ない状態であった。セットプレイ要因としてオナイウを残したのはわかるが、浅野と久保という2人の方が得点を感じられた。
2. イラン戦の矢島は消える時間帯も多く、攻守に渡り存在感を発揮することができなかった。途中交代で入った豊川がしっかりと結果を残したが、交代のタイミングは果たして適切であっただろうか。豊川を後半の早い段階で投入すればもっと楽にゲームを進めることができたのではないか。豊川は前線の至るところに顔を出し、イランの守備陣を困惑させた。もちろんイランの選手の足が止まった時間であった為というのも考えられるが、それでも矢島を使い続けるよりは結果を残しただろう。
3. 結果としては3-0で勝利し、途中出場した選手が活躍したという結果だけ見ればいい采配だったという人もいるかもしれないが、私としては90分で勝てる試合であったと思う。後半はイランの時間帯が長く続いたが、ゲームの流れを変える采配は行われなかった。ゲームを見ていても消えている選手は顕著に分かった為交代カードは悩むことはなかったはずだ。後半のあの時間帯に失点しなかったことは相手のミスと、守備陣の頑張りによるもので、いつ失点に繋がってもおかしくなかった。もっと早い段階で交代カードを切るべきであったと思う。