日本の武器となる高さとセットプレー
そんな前半を経て始まった後半。前半はセットプレーが多かったものの、それを活かしきれていなかった事からキッカーを原川からFW野津田岳人(サンフレッチェ広島)に変更。これが功を奏しました。
49分、野津田の右CKから頭1つ打点の高いヘディングで競り勝った西野のヘディングシュートが間一髪で防がれたものの、続く右CK。野津田のキックからファーサイドの植田が折り返し、中央のエースFW鈴木武蔵(アルビレックス新潟)が押し込んで2-0。この世代の特徴である長身CBを活かすのはシステム上の構成と共にセットプレーでの高さで活かせる優位性を証明した得点となりました。
しかし、70分に相手の猛攻を跳ね返しきれずにセットプレー攻撃を連続して受け続け、GK牲川歩見(ジュビロ磐田)のキャッチングミスもあって失点し、2-1とされてしまいます。
そこで押し返したのもセットプレーからでした。左CKをショートでスタートし変化を付けてから原川がリターンを受けて左サイドを抜け出し、GKとDFの間へ鋭く低いクロス。セットプレーの流れでゴール前に残っていたDF植田がニアサイドでフリックし、ファーサイドまで流れたボールを、これまたDFの岩波が流し込んで3-1に。
さらに83分。中盤からスピード感溢れるパスワークで魅了。中島のタメからのスルーパスも絶妙に通り、室谷がピンポイントのクロス。エースの鈴木も流れるような攻撃のフィニッシュに相応しい華麗なボレーシュートとボルトパフォーマンスで決めて4-1。
試合前の状況、前半の戦況共に不安がありながらも、“勝負に徹する”スタイルを貫く上でセットプレーをモノにしたU21日本代表が重要な大会初戦で結果的快勝をもたらしました。
“世代最強”イラクを相手にチャレンジャー精神と柔軟性を持ったチームが挑む
しかし、とにかくまずは次の“世代最強・イラク”戦です。昨年のU20W杯でベスト4進出という、この世代のアジア勢では群を抜く強さを誇るイラク。日本自身もそのU20W杯出場を賭けたアジア予選の準々決勝で敗退し、今年1月のU22アジアカップでも敗戦。
また、イラクは日本と違って23歳までのメンバーを組み込んだ上で、さらにオーバーエイジも入っているベストメンバーで挑んで来ます。このイラク戦へ向けて遠藤の復帰があるか?3バックでも4バックでも対応できるという今までの日本代表にはない柔軟性を持って勝負に徹する事ができるチームが、世代最強チームとの戦いで見せるプレーに注目です。あくまで2度敗れている日本は“チャレンジャー精神”で挑む事がポイント。