マンチェスターユナイテッドにやってきた若きフランス人プレイヤーはすでに違いを生み出せる選手となっている。
モナコにいた時から少し別次元の選手ではあったが、プレミアでもその実力を存分に発揮している。吸い付くようなスピードのあるドリブル、当たり負けしないフィジカル、アンリを彷彿とさせるシュートテクニックと魅力は多くあるが、私が思うマルシアルの最大の魅力は19歳とは思えないその落ち着きだ。
ゴール前でも決して慌てることなくシュートかアシストかという選択がここまでできる選手はそういない。その落ち着きからマルシアルはゴールだけでなくアシストも多くできる選手である。マンチェスターユナイテッドにはルーニーというアシストもできるストライカーのお手本がいることもマルシアルにとっては幸運なことだ。
まだ国際経験は少なく、CLの舞台でも経験は浅いが、マルシアルのこの落ち着きっぷりを見れば大きな国際舞台でも堂々とプレーすることができるだろう。彼が世界No. 1のストライカーと呼ばれる日も近い。
ドウグラス・コスタ(バイエルン 25歳)
この選手を見たときの衝撃は忘れない。
サイドで相手を一瞬で抜き去るドリブルは超一級品。今最も勢いのあるサイドアタッカーであろう。左利きの選手で両サイドで使われることもあるが、今は左サイドでプレーしている方が伸び伸びプレーしているように思える。なのでゴールよりもサイドをえぐってからのセンタリングという形が多い。
若いときのロナウドも右サイドでプレーしていることが多かったがポジションを左に変えることで劇的にゴール数が増えた。ドウグラス・コスタも右サイドでプレーする機会が増えてきたが、まだ何処か窮屈そうで持ち味であるスピードが活かしきれていない感がある。右サイドでのプレーを身につけ、中にえぐってからの得点が増えていくようになれば相手はコスタを止めることは出来なくなるだろう。
ただ、私は今のまま左サイドでプレーをするコスタも好きである。ここまで縦に一対一を仕掛けるプレイヤーは現代サッカーではあまり見かけなくなった。ドウグラス・コスタにはどちらのサイドでも存在を発揮できるようなプレイヤーになってほしい。
ポール・ポグバ(ユベントス 22歳)
最後に紹介する選手はユベントスで栄光ある10番を引き継いだ若きフランス人プレイヤー。
メッシやロナウドとは違いセンターハーフを主戦場として戦う選手だが、抜群の身体能力と柔らかいボールタッチで攻撃だけでなく中盤でも存在を発揮する。