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Jユースカップ決勝、鹿島ユースVSガンバ大阪ユース ~大人のサッカーは是か非か?

“大人のサッカー”をする両チームの緊張感溢れる総力戦はPK戦の末に鹿島が優勝

鹿島アントラーズY 1 – 1 ガンバ大阪Y
( 4 PK 3 )

得点者
【鹿島Y】寺門(42分)
【ガンバY】平尾(84分、PK)

来季トップ昇格4人を輩出するガンバ大阪ユース 〜トップ昇格者よりも本格派FW高木が攻撃の軸

 宮本恒靖・稲本潤一・大黒将志・二川孝広・家長昭博・安田理大・宇佐美貴史等、歴代日本代表に優秀な選手を輩出し続けている名門・ガンバユース。今季のガンバユースは年間通してホーム&アウェイを戦う高校生年代最高のカテゴリーであるプレミアリーグWESTで、昨季の高円宮杯U18プレミアリーグチャンピオンシップを制したヴィッセル神戸U18や、昨年度の全国高校選手権優勝の富山第一高校、今年のインターハイ優勝の東福岡高校が入って強豪ひしめく戦いを昇格2年目ながら最終節までリーグ優勝を争いを演じました。首位・セレッソ大阪との勝点1差の2位で終わったものの、そのセレッソはチャンピオンシップを制して高校年代王者に輝くなどプレミアWESTの実力の高さは証明されていると思われます。

 その中でJユースカップでは決勝まで勝ち上がったガンバユースから、来季のトップチームへの昇格者は、この日もキャプテンマークを巻くPKストップに強い守護神GK林瑞輝、左利きのテクニシャンのMF嫁阪翔太、前線のポジションを幅広くこなすチャンスメーカーのMF妹尾直哉、小柄なドリブラーのFW平尾壮の4人も輩出。

 しかし、今季のチームの柱は未だ2年生のFW高木彰人。すでにトップチームのナビスコカップのグループリーグ第3戦で先発デビューを飾っている本格派ストライカーを軸に攻撃のメカニズムが出来ており、この日も4-4-2のオーソドックスなガンバ大阪布陣の中でも2トップに入った高木と組んだのは、来季トップ昇格の妹尾。その妹尾が途中交代したのも来季トップ昇格の平尾で、共に高木のサポート役としてのプレーでした。それぐらい、高木のFWとしての個の得点力を活かす戦い方が浸透しているように感じました。

Jリーグ最多タイトル獲得の王者・鹿島の悩み 〜ユースに逸材が集まりににくい土地柄も克服か?

 対する鹿島アントラーズのユースには本拠地を置く鹿嶋の立地上、地元の逸材が高校サッカーに流れていくという悩みを抱えています。静岡も、立地ではありませんが、「高校サッカーの方が高校年代の選手には華がある」という考えが多く、清水エスパルス・ジュビロ磐田共にジュニアユースを卒業すると高校サッカーへ流れていくタレントが多いという悩みも抱えています。

 それゆえ、鹿島は中田浩二・本山将志・小笠原満男の同期トリオを筆頭に高校サッカーから有力な選手を獲得し、トップチームで丁寧かつ確実に“生え抜き”として主力にまで成長させていく“鹿島特有の育成”があるのですが、近年はユースの改善策としてブラジル人監督をユースにも据え置くなどの対策を施すなどアプローチを敢行。そして、今季からは2000年にJリーグ史上初の国内3冠を達成したメンバーであったMF熊谷浩二氏がユース監督に就任。トップチーム同様の粘り強い戦いを浸透させて、プレミアリーグEASTでは3位、このJユースカップでは決勝まで進出してきました。

【マッチレポート】両者共に”大人なサッカー”を披露する集中力の高さ