人並に押されるまま地上に上がり、バス停で待ってみたが来る気配はなし。渋滞に巻き込まれているのは容易に想像がつく。バスが来る方向に視線を向ける地元民もイライラが募る一方。
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待ちくたびれて皆歩き出すので、同じ方向についていく。10分、20分と歩くがスタジアムらしき建物は見えてこない。結局30分以上かかって、漸くたどり着いた。
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日中市内を散々歩き回って靴底を減らしていただけに、これ以上人ごみに揉まれるのはこりごりと、後半試合途中でアレーナを脱出し、バスの乗車にも成功。メイハーネのカウンターに腰を下ろし、efesで喉を潤すとアディショナルタイム、ポドルスキのゴールを映し出すテレビ画面。欣喜雀躍の店主は、フェネルバフチェ
·サポーターかもしれない。
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あらためて思うのは、欧州のマナーの悪いサポーターは、達の悪い酔っぱらいと似ている。連中の為にサッカーを愛する善良なファンとサポーターが迷惑を被る。
酒に飲まれるように、フットボールに溺れ、一般常識から逸脱した行為に酔いしれる愚か者は、イスタンブールだけでなく、何処にでもいる。酒もフットボールも嗜む程度が宜しいようでと自分が書いたところで、まったく説得力に欠けるか。[第14話了]
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◻️写真/テキスト:横澤悦孝 ◻️モデル:美鈴