プレミアリーグ2014−15新シーズンの開幕が間近に迫る中、各クラブがマーケットを騒がせている。マンチェスター・ユナイテッドはクラブの再建も目論み、マンチェスター・シティはプレミア連覇をかけ、チェルシーは名監督モウリーニョ政権2年目を迎え、今年こそはタイトルをと。各クラブは勝利を手にするためマーケットで選手を放出・補強を繰り返し、チームの強化を図っているのだ。
そんな毎夏のマーケットを騒がせるのが金満クラブである。クラブの収支が膨大なだけでなく、所有するオーナーのポケットマネーからも資金が用意され、マーケットでは驚くべき額の金が選手の獲得を巡って動いている。
金満クラブといえば、どこであろうか。上記のチェルシー?マンチェスター・シティ?パリ・サンジェルマン?レアルマドリード?皆さんの中で金満クラブのイメージは様々だろう。
これらのクラブは強大な資金力を武器に選手を買いあさる。なかでも私が注目するのは、「レアルマドリード」である。
フットボールクラブの収支における長者番付である、デロイト・フットボール・マネー・リーグでは世界一収入のあるフットボールクラブであるといわれている。
現に昨季には130億円ともいわれる額でトッテナムホットスパーからギャレス・ベイルを獲得。今夏にはバイエルンからトニー・クロース、W杯で名を挙げたハメス・ロドリゲスなどを多額の金を使い獲得。これにより陣容はより強固なものに。銀河系軍団の再来と言われ、サポーターたちは大いに沸いている。
しかしそうやって獲得した選手が必ずしも金額に見合った活躍をするとは限らない。近年のプレミアリーグでいえば、チェルシーのフェルナンド・トーレスがそうである。リヴァプールで驚異的な活躍をみせたトーレスは鳴り物入りでチェルシーに入団したが、ここまでずっと、金額に見合った成績を残すことができていない。
だからこそ、多額の金額を支払ってでも、超有望株の新選手をチームに迎え入れることができるのはとても嬉しいことだが、それだけで喜んではいられない。シーズンが始まり、新選手が出場、活躍をしてこそ、初めてその選手を獲得したことの真の喜びを味わえるのだ。
最初の数試合は活躍が出来なくとも「チームにフィットするまでは大目に・・・」とサポーターたちも優しい。しかしシーズンを通して活躍ができなければ、「なんであんな選手をあそこまでの金を使って・・・」といった事態になってしまう。金満クラブの横暴なまでの金使いにはそういった危険性をはらんでいるのだ。