来季はACLも戦うこととなる柏レイソルは、新監督に強化部門でディレクターを勤めていた吉田達磨氏の就任が決まった。
強化ディレクターの後任には柏のU−12監督を務めていた渡辺毅氏の就任が同時に発表されている。
吉田氏の監督就任に関しては、以前から噂はあっただけにそこまでの驚きは無かったものの、渡辺氏のディレクター就任は正直、寝耳に水であった。
今まで育成に携わっていた渡辺氏は国内外の選手の代理人とのコネがあるわけではないだけに、果たしてどこまでこなせるのかが未知数である。
特に吉田氏が非常に有能で、大物選手を含めて、その目利きには定評があっただけに、彼との比較をどうしてもされてしまうことを考えると、実績のある外部からの招聘ではなく、内部人事に近い彼の就任には、非常に危険なものを感じてしまうのは、筆者だけだろうか?
また、吉田新監督にしても、指導者としての実績は皆無である。更にはネルシーニョの後任ということで、サポーターや世間も当然、彼との比較をする可能性は高い。
監督に就任した以上、成績不振で監督を退任、再び強化部に戻るということは不可能であるだけに、彼も不退転の決意で臨んでいるとは思うが、新人監督がアジアという魑魅魍魎が跋扈するような経験を求められる舞台で戦うというのは、かなりリスキーな決断であるといえる。
非常にクレバーな人物であるのは確かだけに、ネルシーニョの行動を間近で見ていたことをどのように糧として吸収し、アウトプットできるか。
来季の柏は、危険と隣り合わせのホットなシーズンとなりそうだ。