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【ハリルJAPAN初陣!】現地レビュー 〜本田、香川、岡崎が魅せた格の違い〜

 3/27に大分大銀ドームでハリルJAPANの初戦を迎えることとなった。当日は街の至る所で日本代表のユニフォームを着ている若者や年配の方、家族連れを多く見かけた。普段は静かな地方都市も何となく熱気に包まれているような感覚だ。

 
 私が会場に到着したのは17:30頃。キックオフまでは約2時間足らず。巨大エキシビジョンに日本代表を乗せたバスが到着したシーンが映し出されただけで会場がどよめく。やはり、小学生くらいのお目当ては本田のようだ。

 18:30位からピッチで両チームがアップを始める。日本代表のアップを見ると本田、香川、岡崎、内田あたりは円になってボール回しをおこなっている。おそらくスタメンではないのだろう。スタメンと思われるメンバー達はダッシュを行っている。会見でハリルホジッチが言っていた通り新戦力を試すのだろう。川又、永井、藤春がスタメンとして起用されるのだと確信した。
 
 アップを終え両チームのスタメンが発表された。日本はGK権田、DF吉田、槙野、酒井宏、藤春、MF長谷部、山口清武、FW川又、永井、武藤という顔ぶれだった。本田、香川、宇佐美あたりを観てみたいという思いはあったが後半に期待ということで新戦力中心に観戦することにした。

 そしてキックオフ。チュニジアの選手がボールを持つと2〜3人で日本がプレッシャーをかけにいく。さぼっている選手はいない。これがハリルホジッチが目指すサッカーなのであろうと思った。前半、何度かピンチがあったがピンチらしいピンチは前半の2回だけだった。特に中盤でのプレッシャーの掛け方は目を見張るものがあった。やはり山口、長谷部あたりは何度もカットし特に長谷部の強さは際立っていた。しばらくはまだまだ中心選手であることは間違いないだろう。攻撃面に関してはほぼ右サイドの永井にボールが集まっていた印象だ。中々、左サイドの武藤にボールが渡らない。右サイドに偏っていた為左の藤春あたりはバランスをとっていたのであろうが、若干物足りない印象であった。ボールを奪うのだが日本代表もシュートまでいけるチャンスが少ない。川又の惜しいヘディングシュートもあったが、全体的に言えば物足りなさが残る内容だった。
 
 0-0で折り返した後半戦、メンバーの入れ替えはなし。前半早々、武藤が素晴らしいドリブル突破を見せる。一人抜きさらに二人目を抜いた所でチュニジアの選手がたまらずファールで止める。チュニジアの選手にイエローカードが出される。そして後半15分が経過したくらいにピッチがこの日一番の盛り上がりを見せる。背番号10番と4番が同時にピッチサイドに立っているのだ。私も武者震いがした。膠着した試合が動き出す予感とスタジムアムの熱気、そして長年両エースと君臨してきた二人が同時にピッチに立つのだ。

 違いは一目瞭然だった。本来のトップ下に入った香川は水を得た魚のように動き回った。永井にかわって入った本田のキープ力も抜群だ。何よりこれまでと違ったのは香川、本田がボールを持つと周りの選手の動き出しが全く今までと違うのだ。本田、香川に対する信頼感なのだろう。
 
 しかし、動きが格段に良くなったとはいえ肝心の得点が入らない。そこで投入されたのが岡崎。川又と交代してピッチに立つ。ここでも会場が盛り上がる。結果はすぐに出た。岡崎投入から間もなく、香川→本田→岡崎と交代した選手から得点が生まれる。香川のスルーパスは若干長かったが本田が食らいつきファーへのセンターリング岡崎が見事ヘディングを決め、日本待望の先制点が生まれる。その後、宇佐美、今野、内田と投入され香川のシュート性のクロスから本田が2点目を決め試合を決定づけた。
 
 ブラジルワールドカップでの惨敗、アジアカップの敗退によりその時の中心選手であった本田、香川はバッシングの的となっていた。ネットなどを見ても不要論は根強く残る。しかし、今日の試合を見る限りそういった論調は全く持ってナンセンスという他ならない。一定のスピードを見せた永井にしても、惜しいシュートを放った川又にしてもやはり後半から登場した本田や岡崎、香川と格が違うのだ。この3人が入ったことによる日本代表の動きは前半と全く違っていたのは一目瞭然だ。特に本来のトップ下として出場した香川は特に違いを生み出していた。
 
 次回ウズベキスタン戦は今回とまた違ったメンバーで臨むと話していたハリルホジッチ。今の所噂に違えぬ名将かもしれないという期待を抱かずにはいられない。これまでの主力メンバーと新たなるメンバーの融合は確実に確かな方向へ向いているという思いを感じたハリルJAPANの初戦であった。