青き侍・岡崎のプレミア級
【FIFAロシアW杯アジア2次予選第7戦】
日本5―0アフガニスタン
〔得点者〕
<日本>岡崎(43分)、清武(58分)、オウンゴール(63分)、吉田(74分)、金崎(78分)
高さを持たなかった中、満を持してのハーフナー招集
昨年6月に始まったFIFAロシアW杯のアジア2次予選。初戦でホームに迎えたシンガポール相手にまさかのスコアドローを演じた日本は、その後は5連勝でグループ首位浮上。ただ、その間に行われた東アジア選手権を史上初の未勝利による最下位で終えるなど、ヴァヒド・ハリルホジッチ監督就任後には停滞した感も強い。
ただ、MFの原口元気や柏木陽介、FW金崎夢生など、段階的に新たに招集してきた選手が結果を出す事でプラス要素が出てきたのも事実。その上で、今回はオランダ1部リーグで13得点と得点を量産している194cmの長身FWハーフナー・マイクを満を持して招集。約1年半ぶりの日本代表招集で、ハリル体制下では初招集。高さというオプションを持たなかった監督へのアピールはなるか?その他、Jリーグで好調を維持するFW小林悠も招集され、「2年目はチームを固定していく」という監督の下でのアピールに注目が集まった。
迎えたアフガニスタン戦の先発のピッチには、岡崎慎司と金崎が組む滝川第二高校出身の2トップ、トップ下にMF清武弘嗣を置いた中盤がダイヤモンド型の<4-4-2>(4-3-1-2)という新システムでのスタートとなった。ただ、布陣は斬新でも、本田圭佑と香川真司が先発を外れたとはいえ、メンバー構成には新鮮味はなかった。
【マッチレビュー】新布陣が機能しなかったが、意見交換で自主的に修正
試合の方はFIFAランクで約3倍(日本56位、アフガニスタン151位)の実力差がある格上の日本が序盤から主導権を握って圧倒する。しかし、新布陣の<4-3-1-2>が不慣れなため、または日本人の悪い癖である型に固執してしまった事で、なかなか引いた相手を崩しきれない。
それでも前半28分頃に相手選手が負傷して止まった時間を使い、なんとGKも含めた11人全員が主将MF長谷部誠を中心に輪になり、選手間で声を意見交換して微修正。以降はアレンジが利いた事で新布陣にも可能性が見て取れた。
43分、中盤右サイドからの起点で、中央の長谷部に渡ってから、マークを外したトップ下の清武の足下へ縦パスが入ってスイッチが入る。柔軟なリズムのドリブルでバイタルエリアにボールを運ぶ清武はゴールへ向かう岡崎へパス。反転して前向きにボールを受けた岡崎はマーカーの動作の逆を突いてフェイクで左に持ち出してシュート。フィニッシュへの一連の流れはまさにプレミア級だった。
トップ下・清武が4得点に絡むゴールラッシュで圧勝