Foot ball Drunker 〔123〕visiting 『White Hart Lane』ロンドン / イングランド


◆◆◆◆

シーンズン前に閉幕したFIFAブラジル大会でベルギー旋風を巻き起こした主力は2008年の北京五輪組。エヴァートンの矛ケビン·ミララス:Kevin Mirallas【1987年10月5日生】とトッテナムの盾ヤン·フェルトンゲン:Jan Vertonghen【1987年4月24日生】のレッドデビルズ同期対決がこの試合の見所。

ちなみにエヴァートンにはもう一人ベルギー代表のロメル·ルカク:Romelu Lukaku【1993年5月13日生】。’09年のU-21欧州選手権に招集された企画外はケイン、デイヴィスと同年齢。


◆◆◆◆

試合は、15分に先制ゴールを許すものの6分後クリスティアン·エリクセン:Christian Eriksen【1992年2月14日生】の左足で同点。デイヴィスより一歳年長のエリクセンは一年早くアヤックスからのスパーズ入り。12年に移籍した先輩フェルトンゲンとは一年ぶりの再会。Ajciedの自分がカバー写真のフラッグを持っている理由は二人の在籍に他ならない。

逆転後は左サイドバックのデイビスだけでなくエリクセンも終了間際、立て続けに黄色紙を出されるも気迫で逃げ切りに成功。ケインもデイヴィスもここからレギュラーへの階段を一気に上る。
あれから間もなく十年、光陰矢の如し。一昨日31歳の誕生日を迎えたデイヴィスは、次の試合が330試合目となる。ウェールズ代表では主将腕章を巻きキャップ数は87に。


◆◆◆◆

トッテナムのウェールズ代表で今が旬なのはブレナン·ジョンソン:Brennan Johnson【2001年5月23日生】。元ジャマイカ代表のデイヴィッド·ジョンソンの遺伝子を受け継ぐサラブレット。父親も所属したノッティンガム·フォレストから今季獲得。ウェールズ代表は残念ながらUEFA欧州選手権本選を逃しても塞翁が馬、休養充分での来日となれば好パフォーマンスを期待できるかもしれない。

鉄の女退任後、歴代最弱と揶揄された新政権ではあるが英国民のナショナリズムを高揚すべくスポーツ行政に注力する。国民遺産省の管理下において、91年6月フットボール観戦犯罪規制法の施行。具体的には物の放り投げる行為、卑猥な言葉や人種差別的な言葉の連呼を禁じるようになった。翌92年にはスポーツイベントにおけるアルコール等の規制法にも修正が加えられ、同年創設のプレミアリーグ発展の追い風となる。


◆◆◆◆

前回のUEFA欧州選手権決勝戦直後、ソーシャルメディアでの人種差別的発言も罰則(入場禁止)の対象にする法律改正をすると述べたのは、嘗て新ルートマスターバス導入を公約に掲げたボリス·ジョンソン:Boris Johnson【1964年6月19日生】。筆者と同年齢でボサボサの髪が親しまれた元首相·元市長も政界から追放される諸行無常。パーティーゲートは身から出た錆。
八枚目の写真画像は夕陽を逆光に塗装が剥げ落ちて赤錆に塗れたホワイトハートレーン·サウススタンドの文字に哀愁を感じて結びとする。[第123話了]


◆◆◆◆