43〗Estadio Vicente Calderón / マドリ-ド

お薦めはノートン·サイモンとチョリソー入りトスターダス

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最後の写真はパサディナにあるノートン·サイモン美術館。ロサンゼルス市内で最も美しいと評判のユニオン駅からパサディナのメモリアルパーク駅までの乗車時間は約二十分。そこから徒歩で約二十分で着いたから一時間もかかっていない。実はこの美術館、世界の主要アートミュージアムもを訪問してきた中でも個人的には一番とお薦めしたい。
まず器が大き過ぎない。コレクションは地域年代分野と全てにおいて幅広く、日本や東南アジアの作品も展示されている。それでも作品の質はかなり高く途中庭園で気分転換もできるから集中して作品鑑賞ができる。前述のメットやエルミタージュを丸一日かけて見た後で、脳が疲弊して吐き気をもよおすのは自分だけだろうか。
ノートン·サイモンで満腹ならぬ満頭感を満たしたので残りの時間はローズボウルの外観だけ眺めてロサンゼルスに戻った。
正直アメリカ訪問食べたものはステーキ、ハンバーガーとポテトなどのファーストフードぐらいしか思い出せない。唯一例外がこのロサンゼルスで、新鮮な海産物等食材も豊富とあって多国籍な食文化を堪能した。特にメキシコには行ったことがないので自家製チョリソーを使った本場のトスターダスが気に入り三日続けて注文したほど。
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さて80,619人のファンが集まったローズボウルでのPSG対アトレティコ戦。事前の周知が明らかに不充分だったようで規格外は持ち込めないとあって持参した多くの水筒がスタジアムの外に捨てられる羽目に。屋根は勿論カリフォルニアの強い陽射しを遮る建築物等も周りにはない。六月の真っ昼間にまたもや灼熱地獄での死闘が繰り広げるとは。
 

蘇るのは史上最悪の頂上決戦の記憶

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この米西海岸では苦い体験がある。初日の夜から扁桃腺炎で高熱を発症してダウン。下痢止めは常備しているが解熱剤はない。翌日昼には自然治癒力で持ち直したが、なぜこんな事になったのか。カリフォルニアでも南部の乾燥はハンパない。初日から空の青さに心弾ませかなりの距離歩いたのだが汗だくになることもなく給水を怠った。部活の練習中水を飲んだら指導教員に叱られた昭和の世代。実は汗は大量にかいているのだが瞬時に蒸発している為、発汗していないと勘違いするトリックだった。世界各都市を周り旅の途中疲れもあって体調を崩したことはあるものの初日に強烈なアウェーの洗礼を浴びたのは後にも先にもロサンゼルスのみ。
アトレティコとPSGの試合は気温三十二度、前後半に設けられた水分補給の休憩時間も設けられたが、普段欧州でプレーする選手たちの疲労は危険を感じるレベルにある。欧州のテレビ放送時間の都合で真昼の決闘となり、ワールドカップ史上最悪のファイナルとして語り継がれる94年大会。会場がローズボウルでなければロベルト·バッジョ:Roberto Baggio【1967年2月18日生】がPKをしくじるエンディングはなかったと思っている。今も昔設け金儲けしか頭にないFIFA役員はこの先何度でも同じ過ちを繰り返すに違いない。〖第四十三話了〗
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⏹️写真/テキスト:横澤悦孝 ⏹️モデル:Kaho