2011−12シーズンのCL決勝。あの感動的なヘディングを決め、CL優勝をもぎ取ってから早2年が経った。2014年夏、ディディエ・ドログバがチェルシーに帰ってくる。
フィジカル、テクニック、ゴールセンスに長けた生粋のストライカー、ドログバ。彼のチェルシーにおける功績はチェルシーサポーターなら誰もが知るところである。前回のチェルシー在籍中には226試合に出場し、100得点をあげている。その中でも前述したCL決勝バイエルン戦でのヘディングシュートは特別なものだった。このまま1点ビハインドの後半戦終了間際、MFファン・マタのコーナーキックからの鋭いクロスに、しっかりと頭を合わせた彼が放ったヘディングシュートはGKノイアーの手をこぼれ、ゴールへと吸い込まれた。そのまま延長戦、PK戦へと突入したチェルシーは、最後にドログバが左隅にPKを決め、優勝を勝ち取ったのであった。そして彼はそのシーズンを最後にチェルシーから旅立ったのである。
チェルシーを出た後、中国の上海申花、トルコのガラタサライを渡り歩いた彼は、ユベントスへの移籍の噂が大きく報じられながらも、チェルシーに帰ってきた。
すでに年齢は36歳とピークを過ぎている選手ではあるが、磨き抜かれたその能力にはまだまだ期待できると思われる。また彼はチームを鼓舞し勇気づける、キャプテンシーを持っている。
母国では英雄と呼ばれる彼は、先日行われたブラジルW杯のコートジボワールVS日本戦でも、日本に先制され追い込まれる中、途中出場。彼の登場にスタジアムは大歓声が巻き起こり、その直後チームは2得点を挙げ、逆転勝利。彼の見えない力が形になり現れた瞬間ではないだろうか。