2シーズン連続でライバルバイエルンにリーグ制覇を許している。この状況を打破すべく、選手から絶大な信頼を得ている兄貴肌のクロップはチームの改善を常に行ってきた。
そして、今夏はサポーターからの支持の厚い香川の復帰を成功させた。ロイス、香川、ムヒタリアンとかなりの戦力を中盤に有することになった。
とはいえ、ゲッチェに続きレヴァンドフスキという主力選手をバイエルンに引き抜かれてしまっている。戦力ダウンは確実と思われた。
しかし、その抜けたトップの位置には昨季セリエA得点王のインモービレや、モンスター級のフィジカルをもつラモスの獲得を成し遂げた。これは大きな戦力ダウンを避けるどころか、強力なターンオーバー制をも可能にする。状況に応じて2トップでの共存もありえるだろう。
後ろにはマッツ・フンメルスが控える。ベッケンバウアーの再来かとまでいわれるほどの評判で空中戦の強さ、果敢なビルドアップにも定評がある。W杯では2得点をあげその攻撃力をみせつけた。今季から主将を務めることになった彼は、ドイツ代表においてもドルトムントにおいても精神的支柱となりうる存在だとおもう。
ただ、ユナイテッド、バルセロナなどかねてから諸外国リーグのクラブからもオファーの噂がある。この選手がもし抜けるようなことになれば、ドルトムントの戦力ダウンは必至だ。
いつもバイエルンの対抗馬として名前の挙がるドルトムント。10−12シーズンの2連覇を最後に、2シーズンに渡り、バイエルンの独走を許している。この状況は許されないだろう。
監督クロップの采配、そして大歓迎されチームに帰ってきた香川の活躍にも注目が集まる。