隣でなくても共催できるが 隣を選べない旅客機の悪夢
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今でこそリラといえばトルコだが、€に変わるまではイタリアの通貨としての印象が強い。ローマからイスタンブールは、陸路にして二千二百キロ。民族も言語も異なる両国の通貨単位が同じだったのは未だ謎のまま。ラテン語で天秤を意味するlibraが語源だとすると、十九世紀半ば~二十世紀初頭に西欧の言語を取り入れて“新オスマン語”が誕生しており、単なる偶然なのか。次回の英国大会は兎も角、2032年のUEFA欧州選手権はこのトルコとイタリアの共同開催には誰もが驚きを隠せなかった2023年の発表。共催の場合はお隣に限るル-ルはいつの間にか撤廃されていたらしい。長距離フライトの場合、航空機内でお隣が誰になるのか気になるところ。前回の搭乗時、最後から二番目に機内へ。最後のパッセンジヤ-は、若くて可愛いイタリアのシニョリーナ。自分の席の横が空いていたのでこれはラッキ-かと思いきや、彼女は別の席だったらしく自分の横は無人くんに。
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さて何の手違いか彼女は、中国人夫妻の間に挟まれている。三席並びでおそらく奥方が窓側、旦那が通路側をリクエストしたから、彼女が予約した時には真ん中しか残っていなかったのだろう。無言ならまだしも、この中国人夫妻が会話を始めたからたまらない。しかも同国では普通の大音量で有り得ない囂しさ。挟まれている彼女の精神的ストレスは如何なものか。気の毒で気になって仕方がない。この状況であれば、おそらく日本人の99パ-セントの人が席を替わるのではないだろうか。筆者がこの夫婦ならば、自分が窓際にいって女性二人が並ぶように配慮する。一人旅だから機内や列車内で気を利かせ席を変わる機会は多いせいか、いたたまれない気分になる。自分も身長は高くないが、隣の女性が自分より小柄ならば頭上の収納棚の荷物の出し入れについて、「May I help you」と声をかける。これは自分の中での《常識》。
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