ミランがアジアカップでスタメン固定されていた日本代表MF、本田圭佑の代役獲得のためにウルトラCをやってのけた。
チェルシーからレンタルで獲得していたスペイン代表FW、フェルナンド・トーレスを完全移籍で獲得、すぐさま古巣であるアトレティコ・マドリードに放出したのである。
しかもチェルシーはトーレスとの契約を解除しており、フリートランスファーでの獲得で一切資金はかかっていない。トーレスの交換として、アトレティコで出番を失いつつあったイタリア代表MFのアレッシオ・チェルチを一年半のローンで獲得しており、ミラン、アトレティコにとって危険なく利を得られる素晴らしい交換移籍となっている。
生粋のウィンガーであり、不振にあえぐエル・シャラウィや一月の間不在となる本田にとっては非常に手ごわいライバルの出現となるが、逆にこれをバネにして更なる成長を望みたいものである。
しかし、一番の驚きは、5000万ポンド(当時のレートで約67億円)もの大金を払ってまで獲得したトーレスを、チームに居場所は既にないと契約を解除し、フリーの状態でミランに放出したことであろう。
確かにモウリーニョの作り上げた現在のチェルシーにおいては、もはや彼の座る位置はないだろう。
しかし、移籍をさせるにしてもローンで少しでも金を取るなり、完全移籍で雀の涙ほどでも移籍金をもぎ取るなどは出来たはずだ。
それをせずに今回のような仰天の解除劇の裏には、ミラン副会長であるガッリアーニ氏の寝業師としての辣腕があったと考えるのは、妄想に過ぎるのだろうか?
なんにせよ、トーレスには古巣での復活を、チェルチにはミランをCL圏に押し上げる活躍を期待したい。