「私はあの日を決して忘れないだろう。」
アーセン・ベンゲル監督はチェルシー戦の前にこんな発言をしている。彼らしからぬ言葉だ。
でもそれもしょうがないことだろう。
今年3月にスタンフォード・ブリッジで行われた試合は、ベンゲル監督のアーセナルでの通算1000試合だった。
しかし0-6で完敗、それだけではない。
この試合の一ヶ月前ベンゲルがモウリーニョ監督がチェルシーが優勝候補ではないことを繰り返し発言することについて、モウリーニョ監督はベンゲル監督を「失敗のスペシャリスト」と揶揄した。
彼らしいといえば彼らしいが、それにしても辛辣すぎる。
ベンゲルがいくら紳士であっても、特別な感情をももたない訳がない。
それにしてもファーガソン元監督にはあれだけ敬意を評していたモウリーニョ。
なぜベンゲルに対してはこれほど挑発するのだろうか。
14/15シーズンの初顔合わせはスタンフォード・ブリッジ。
誰もがこのことを知っている。
そのためか会場外でアーセナルファンが発煙筒騒ぎを起こし開始時間が15分遅れた。
しかもこの試合前またモウリーニョがイギリスの複数のメディアにセスクについてこんなことを語った。
「彼はもうここに長くいるかのようだ。移籍を後悔しているかどうかと訊ねれば、ノーと答えるはずだ。別の選択肢を選んだ方が良かったかと訊ねれば、ノーと答えるはずだ。5年後にどこにいると思うかと訊ねれば、チェルシーだと言うだろう」
これがベンゲルの冒頭の発言につながったのだろうか。