◆◆◆◆◆
自然を破壊しては本末転倒と批判に晒されているメガソーラー建設。京都議定書が発効された2005年。現都知事が環境相だった当時は「ECOブーム」に沸きクールビズがスタートした。翌06年には省エネ法が改正された日本。翌07年に欧州では非営利組織PV CYCLEが設立された。欧州太陽光発電協会、ドイツソーラー産業協会、主要メーカーで構成され、本部はベルギーのブリュッセルに設けている。加盟企業から会費を徴収し使用済みの太陽光パネルの回収サービスを民間主導で始動したのは2010年。翌11年に処理されたモジュールを国別に見ると43%がドイツ。スペイン、イタリア、ポーランド、ベルギー、フランスと続く。翌12年にはEU議会·理事会は電気電子廃棄物指令を改正する。太陽光パネルの回収とリサイクルの義務化にあたり、製品の廃棄時の処理にかかる費用負担については製造及び輸入業者に責任を課した。加盟各国は法規制に応じて処理システムの整備に着手しており、リサイクル費用徴収の仕組みをいち早く確立した欧州。メーカーが他者に処理を委託できる法律が施行されたのもPV CYCLEの事業があってこそ。一方フランスには水道/下水処理·廃棄物処理グロ-バル大企業のヴェオリア(本社オーベルヴィリエ)がある。PV CYCLEおよびSERと共に、欧州初の太陽光パネルリサイクル専門施設を設立した。ここで回収された材料の95%が再利用されている。
◇◇◇◇◇
◆◆◆◆◆
脚光を浴びているのは2017年創業したROSI Solar。従来の手法とは異なる独自の先進的な技術を開発した新興企業。’22年に伊藤忠商事が資本提携したのに加え、ベルギ-のAGC(旧旭硝子)ガラス·ヨーロッパ(本社ルーヴァン=ラ=ヌーヴ)ともパートナーシップを結んだことで業界内では一目置かれる存在。このロシを創業したのはユン·ルオ:Yun Luo【1976年9月生】CEO。お名前のとおり中国のご出身。フランスで工学学位、ドイツで博士号を取得した女性物理学者。起業する前はスイスのマイヤー·バーガー·テクノロジー·グループ(本社ベルン)で働いていたのだとか。このロシ社の拠点はイタリアに近い南東部、懐かしのグルノ-ブルからラミュ-ルのあたり。
◇◇◇◇◇
日本企業が経営権を握ったクラブと代表チ-ムの落ちた陰
◇◇◇◇◇
懐かしと書いたのは財政難のグルノ-ブルのクラブチ-ムを’04年に今は無きインデックス社が買収。日本の企業が欧州クラブのオ-ナ-となる先駆けとなった。大黒将志:Oguro Masashi【1980年5月4日生】がガンバ大阪から完全移籍を果たしたのは’06年の年明け。当時のグルノ-ブルは二部所属だったのでJリ-グの上位クラブならば差はないに等しい。同年ドイツで開催されたワ-ルドカップでは大黒も三試合に途中出場している。欧州でプレ-する選手が増加したとメディアは期待を促した。しかし豪州戦のスタメンは、ドイツ、イングランド、スコットランドでプレ-する三人以外は国内でプレ-する選手。ジーコ:Zico【1953年3月3日生】が3-4-1-2のフォ-メ-ションを採用した理由を聞かれ「Jリーグで一番多く用いられてるから」との珍回答も頷ける。当時は選手だけでなく指揮官や協会も含めてすべて国内レベルもしくはアジアレベル。世界の強豪と互角に戦える水準に達しておらず二敗一分けは順当な結果だったのである。
太陽光パネル廃棄のリ-ディングカントリ-
さて先月29日に日本政府環境省は、太陽光パネルのリサイクル義務化を断念するた発表。すると間髪入れず環境NGO九団体から連名でと抗議。断念した理由が内閣法制局から他のリサイクル関連法と齟齬するとの指摘だから、これは何とも煮え切らない。
222年にプラスチック資源循環促進法が最も最近の環境関連の法令か。
太陽光パネルのリサイクル問題は先進各国共通の課題。アメリカ、豪州、そして中国も日本と比べても五十歩百歩。つまり欧州だけが先端を直走っている状況。今後EUの知恵と技術がキ-マンとなるのは間違いない。
◇◇◇◇◇
◆◆◆◆◆