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開幕から25年、Jリーグの現状と課題を考察

選手だけでなく、スタッフの働く環境の改善も必要

クラブを支えているのは、選手や監督、サポーターだけではない。強化部などの現場のスタッフもいれば、営業や宣伝、ホームタウン事業部や広報等の裏方のスタッフも当然いる。
しかし、それらのスタッフが働く環境は、良いものではない。
選手ですら、1年目や2年目の多くは年俸が300万~500万ほどと、サラリマーンをやっていたほうが良いと思うくらいだから現状では仕方がないのかもしれない。某J2クラブでは、月給が手取りで約15万、土日出勤で週休1日、残業は当たり前でボーナスや昇給も無いというのが現実だ。
とあるJ1クラブのスクールコーチの場合は、生活はかなり節約してギリギリで、給料は少ないが、契約は選手のプロ契約のように1年ごとの更新のようだ。
Jリーグクラブは地域に貢献し、人々に夢を与える「エンタメ産業」である。
それにも関わらず、働くスタッフの環境はとてもじゃないが、良いとは言えない状況なのが事実だ。
人々に夢を与える立場の人達が本当にこれで良いのか?しかし、このような状況でも、Jクラブがクラブスタッフの求人を出すと、その倍率は5000倍近くになるようだ。
選手や監督の現場でなくても、Jを初めとするサッカークラブで働くことは、それだけ多くの人の夢で、魅力的なことなのだろう。

 ただ、そんな一方、クラブスタッフの働き方改革をしたクラブがある。
2018シーズンからJ1へ昇格することが決定したVファーレン長崎だ。
2017年の2月に経営問題でJリーグから監査を受けたが、筆頭株主の「ジャパネットホールディングス」がクラブの株式を100%取得する形となり、高田明氏がクラブの社長に就任。そこで、高田社長がまず行ったのが社員の働き方改革だ。
ほぼ休みなしで働いていたスタッフにしっかりと休みを与え、働きやすい環境へと変えていった。
そして、高木琢也体制5年目となる2017シーズンは、外国人選手やJ1プレー経験のある選手を積極的に補強。選手、監督やスタッフ、ファン・サポーターが一体となって戦い、見事J1昇格を決めたのだった。
最近では、バスケットボールのプロリーグであるBリーグの「千葉ジェッツ」も社員の働き改革に取り組んでいる。
Jリーグに限らず、プロスポーツクラブの職員やスタッフはどこも同じような状況ということだ。
今後、Vファーレンのようにスタッフの働き方改革がJリーグや日本サッカー界、プロスポーツ界全体に広まることを強く願いたい。