ただし、来季へ向けては大きな懸念材料がある。マルクス・バインツィール監督が来季から同じドイツの強豪・シャルケ04に引き抜かれたのだ。
現在のドイツで最も評価が高い41歳の青年監督であるバインツィール監督は2012年5月から就任し、初年度はカウンター1本に徹した無骨なスタイルで、2年目はウイングを使ったサイド攻撃で積極性を全面に出し、3年目にはプレッシングとポゼッションを取り入れて5位へ大躍進してEL出場権を獲得するまでにチームを成長させた。
斬新なスタイルや哲学に定評があるのではなく、段階を追ってチームを発展させる事ができる稀有な指揮官なのだ。その過程ではウイングのアンドレ・ハーンをドイツ代表へ輩出するなど、組織も個人をも成長させる事ができる有能な指導者だ。
今季はクラブ史上初の欧州の舞台となったELでは見事にグループリーグを突破して決勝トーナメントに進出。ベスト32で敗退したものの、イングランドの強豪・リヴァプールに2試合合計で0-1と惜敗で終えた試合には、バインツィール体制下の集大成のような試合と言えた。
ブンデスリーガではEL出場の影響で中盤戦までは降格圏内を彷徨いながらも、終盤戦には国内リーグ1本に絞って確実に残留を遂げた今季は、高く評価されてしかるべきシーズンだった。
そんなバインツィール監督が抜けるのだから、クラブにとっては大きな痛手だ。